わかっているのは、信長と目を合わせた島民が恐怖で気絶した、という情報くらいなものか。
「で、この洞窟、結界なのか金脈の影響なのか、地中には潜れないし、ソナーみたいのものもあんまり役に立たねぇ。とにかく洞窟を進むしかねぇな」
慣れない洞窟移動である。戦いだけだと考えていると思わぬところで足をすくわれるかもしれない。
「とにかく、気を引き締めて行けよ!」
「信長様、来世人どもが侵入してまいりました」
「で、あるか」
鬼将・織田信長は報告に鷹揚に応えた。
そして、何か考えをめぐらせるように両眼と額の第三の眼を閉じる。
「ふふっ、是非もない」
邪悪に笑みを浮かべる信長。
「結界を用いた罠を使うぞ。例の部屋に鬼どもを配すのだ」
「はっ!」
そう命じて何やら儀式を行うような場所に座り込むのであった。
と、その時、視界の端に大きな何かを見つける。
「ふん、貴様にも役に立ってもらうぞ。この、俺の駒としてな」
信長がそう投げかけたのは‥‥鬼将・武田信玄だ。角を二つ折られ、来世人から敗走し、いま、ここにいる。
「わかっておる」
そう短く応じ、信玄は口を真一文字に結んで押し黙るのだった。
今、佐渡金山を舞台に、来世人ギルドと鬼の攻防戦が始まる。
◆お信の叫び
玉の持ち主であるお信は、信長に捕らえられ、佐渡金山の奥に幽閉されていた。
「なにかしら‥‥随分と騒がしい‥‥はっ、もしかして助けが!?」
一瞬、顔にわずかな生気を取り戻す。
が、しかし、それはすぐに掻き消える。
「ううん、うちのことなんか、誰も‥‥そう、誰も助けになどこないのだわ‥‥」
首を振り、口からは否定の言葉が漏れる。
「でも‥でも‥‥もし、もしも、もしかしたら‥‥」
僅かな希望はある。
すべてが潰えた時、彼女の瞳から光は消えるだろう‥‥。
◆後方の刺客
「頼んだぜ」
そう呟き突入した仲間を見送る武竜。彼らは残って後方でのバックアップを行うことになっていた。
洞窟は狭く、それほど大勢を送り込めないからだ。救助してきた人質も即座に保護してやらねばならないのである。
「さて、やることは山積み‥‥って、おい、地震か!?」
大地が、揺れる。
地震、否、これは‥‥せり上がって来る。地中から何かが!
「出やがった!」
山のような巨躯。
何度も見たことか、大鬼だ。
どうやらまだ地中に伏兵が残されていたようである。
「ヤバいな、こいつらが暴れて入り口でも潰されたら‥‥」
掘り起こすまで当分脱出出来ないかもしれないし、下手をしたら餓死、窒息。特に捕らえられている島民らにはキツイ限りだ。鬼どもにも影響はあるだろうが、信長は自身が脱出すれは配下の鬼などどうでもいいだろう。
「中の奴らが戻ってくるまで、ここは絶対に死守するぞ! 絶対にだ!」
化身
二足の影・大きな二足の影・二足の影
選択肢
a.偵察 | b.突入戦闘 |
c.突入補助 | d.対信長 |
e.人質対応 | f.入り口防衛 |
z.その他・未選択 | |
マスターより
本シナリオは、世界の歴史を動かす可能性を秘めた企画『RealTimeEvent【SenkitaHistory17】』のグランドシナリオになります。
詳しくは、シナリオページの『シナリオって何?』の『グランド』の項をご参照ください。
なお得られる化身知識は3種のみですのでご了承ください。
愛してま~す!
洞窟の中は土遁などで地中に潜れないし、ソナー等での内部構造把握も限界があります。
もちろん、暗いし狭いです。ところどころ蝋燭がついてますが灯りも必要でしょう。様々な対策が必要です。
◆選択肢補足
以下を参照。
a、偵察
洞窟の先を偵察します。様々な手段があるでしょう。洞窟内は入り組んでいて、鬼の戦力が多めに配置されている少し広い部屋のような場所がいくつかありますが、上手くすればそれを回避することも可能です。重要なポジションとなるでしょう。
b、突入戦闘
洞窟に突入した部隊の戦闘担当。洞窟内の雑魚鬼と戦闘しこれを排除します。
鬼が多めに配置されている少し広い部屋のような場所では、信長の力で格闘での威力が減退する結界が張られています(具体的には威力が1/4)。射撃武器や魔法での対応も必要になります。
C、突入補助
突入した部隊の様々なサポートを行います。回復だったり、移動の支援だったり、アイデア次第でやれることは多いでしょう。
d、対信長
洞窟に突入しますが、戦力を温存し信長との決戦に備えます。
信玄も信長の指示を受け襲ってきます。
信長には【魔眼】のような能力の存在が疑われています。直接目を合わせると戦意を喪失する可能性があります。直視しないで戦うことは可能ですが相応のマイナス判定が掛かります。
また、角は外見上見えていませんが、さて‥‥。
e、人質対応
信長がいる場所の更に奥にはお信が捕らえられています。なんとか助けてあげましょう。
また、洞窟内のいくつかの場所に鉱夫や島民が捕らえられています。見張りもいるので上手く助け出し、洞窟の外に連れ出してあげる必要があります。
f、入り口防衛
突入部隊が洞窟に入っていった後、地中から伏兵の八百貫黒鬼が飛び出してきます。
大鬼は暴れまくり洞窟の入り口を壊すことが信長から与えられた命令のようです。壊されたら厄介です。
残っているのはどちらかというと後方支援のギルド員ですが、力を結集して防衛しましょう。
武竜はこちらにいます。
以上。
それでは、皆さんの参加を‥‥俺は待ってるぜ!