図書館リアイベ

HH06闇の子と聖なる契りを

第6回リアルタイムイベント 2021年4月
闇の子と聖なる契りを
21/4/15

異色の新種族を迎えて

[英断か、暴挙か]
 新たな種族を迎え入れる――そのギルド幹部会議は、いつになく紛糾したという。
「いかにギルドマスターの案と言っても、これはさすがに‥‥ムチャクチャ過ぎます! ギルドの評判はおろか、内部のハウンドらもガタガタになりますよ!」
「ガタガタ抜かすなって」
 ギルドマスターのマクール(dz0002)は、幹部らの猛反対にも、どこ吹く風。
「確かに、ヴァンパイアやデュルガーに対し、彼らの特性がアドバンテージになることはわかりますが‥‥そもそも信用できるのですか、その‥‥」
「ヴァンパネーロは、血を吸うことを、命を奪うことをやめたんだよ。そこに邪悪さはない」
 マクールはそう言うと、お得意の、両の掌を上に向けるポーズをした――いや、その状態で、手を上下にゆらゆらさせた。天秤のように。
「これはな、メリットとリスクを秤にかける、というような話じゃあない。できるかできないか、でもない。やるべきか、否か‥‥なんだよ」
「そ、それならなおさら、こんな突拍子もない奇策をやらなくとも‥‥」
「奇策なのは認めるさ。だが、ハウンドっては‥‥『気さく』でなくっちゃあな」
 マクールは満面の笑みを浮かべた。そして。
「いいか、連中はな、闇の世界から抜け出そうともがき、溺れ、苦しんでるようなもんなんだよ。そして、救ってやれるのは、おそらくきっと、ハウンドぐらいだろうよ。俺らにしかできない、俺ら以外の誰が連中を迎えてやれる? それによ、もしヴァンパネーロが、闇の呪いみたいなやつから解き放たれんと頑張ってんなら‥‥それはやっぱ、俺らがやってナンボだろうがよ」
[ヴァンパネーロの発見と協力]
 こうなるに至った経緯を簡単に説明する。
 もともとのきっかけは、突如起こった、吸血鬼の一派たるバーヴァン事件の頻発化だ(詳細は「SE09」参照)。
 ヴァンパイアの研究や対処も、引き続き求められている状況。加えて、「(バーヴァンの)キング」なる気になる存在の言及。ギルドの研究者らは、これまでほぼ眼中になかった、ヴァンパイアのあれこれについて、慌てて調べる事態となった。
 すると、その過程で浮かび上がったのが、「ヴァンパネーロ」なる、異質な種族である。
 分類としては、吸血鬼である。その体質から考えても、「闇の住人」に属していると考えられる。ところが、彼らはコモンに牙を向けない、無害な存在であった――そればかりか、精霊の守護を受けているようでもある。つまり、ざっくり言うと「善良な闇の住人」のようなのだ。
 そして彼らは、迫害を恐れる者でもあった――隠遁の民、流浪の民。そんな彼らを知ったギルドマスターが、安住の地を与える代わりに、ハウンドになるよう求めた、というわけである。
 こうして、接触に成功した「ヴァンパネーロの血族」の大部分と、包括的、あるいは部分的な協力関係が生まれた。だが、この決断はお互いにとり、決して穏やかな道ではない。
 ローレック王の庇護と、コモンと同等の権利が保障されたとしても、相互不信の影は、どうしてもつきまとう――
[前途多難な協力関係]
 その状況を、新たにハウンドとなった兄妹、ロロイン・パールツァ(dz0051)とマーニ・パールツァ(dz0052)の会話から読み解こう。
「庇護するといったって、代わりにハウンドとして命を賭けろ、というのだろ? これのどこが安住なんだい?」
 皮肉屋のロロインは、だいたいこの調子だ。
「でも、肉体的に劣る者や、ルミナ才能のない者などは、戦わなくてもいいって言ってるじゃない」
 マーニは諭すように言う。
「でもマーニは、そんな身体でもハウンドになるのだろ」
「それは‥‥守ってくださる方のために、少しでも役に立てるなら、と‥‥」
「そういう事さ。命を救われた者は、恩人のために命を差し出すことになる‥‥それを世間じゃ奴隷と呼ぶのさ。マーニを死なせはしないけどね」
「もう、どうしてそんな事ばかり言うの‥‥」
「僕だけじゃない、多くのヴァンパネーロが、ギルドに不審を抱いてるよ。利用されてるんじゃないかってね。他に選択肢がなくて、仕方なく参加させられてるようなもんだから、贅沢は言えないだろうけどね」
「そうかしら‥‥」
「ま、長い長い刻を、流浪と隠遁に生きてきた種族の性(さが)ってもんだろうけどね‥‥それに不審はギルドに対してだけじゃないよ。いくら権利保障うんぬんと言われても、そこらの市民がどんな目で見るやら。そりゃあ表立って虐殺はしないだろうけど、差別や迫害は無くならないさ」
「それは‥‥仕方ないと思うわ‥‥しばらくはなるべく、ヒューマンのふりをしたほうがいいでしょうね。これまでだってそうしてきたのだし」
「でも、ハウンドには身元が知られるはずだよ。ハウンドだって僕らを蔑視するさ、きっと。噂じゃ、ヴァンパネーロ勧誘はギルドマスターの独断だったっていうじゃないか。はてさて、どんな目に遭わされるか‥‥不遇には慣れてるからいいけどね‥‥でも期待しすぎるなよ、マーニ。希望は、簡単に絶望に変わるのだから」
「お兄ちゃん‥‥そうかもしれないけど、でも、何もない虚無や停滞よりは、道があれば進んだほうがいいわ。その先に崖があるとしても」

 ――これまでにない新戦力、ヴァンパネーロの参加。
 だが、それを最大限に活かすには、相互理解こそが、何より大事なのかもしれない。

[イベントスケジュール]
・【HH06】連動シナリオ期間
 4月19日~5月18日
・チャットイベント「パールツァ兄妹と」
 4月24日21時~
・グランドシナリオ公開
 6月3日
21/4/15

チャットイベント「パールツァ兄妹と」

 その日、休憩室に、双子のヴァンパネーロの姿があった。
 ロロイン・パールツァ(dz0051)とマーニ・パールツァ(dz0052)。
 近寄ってみると、ロロインは遠慮なく話しかけてくる。
「やあセンパイ。やあ同胞。どうかな、調子は?」
 これも、親睦を深めたり、ヴァンパネーロについて聞いたり、ハウンドについて教えてあげる、いい機会‥‥というものだろうか。
[本イベントについて]
 特設チャット(ハウンドギルドの休憩室)を用いて行なう、無料で誰でも楽しめるロールイベントです。
 ヴァンパネーロの新人との会話を楽しむものです。気になることを聞いたりすることもできますが、単純に交流するだけでも十分です。
21/4/15


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