図書館SE09純白穢す新たな闇リアイベ

嘘の開放日921

参加無料のチャットイベント「嘘の開放日921」について
21/10/15

嘘の開放日921

 4月1日は開放日。3日間の断食明け、この日は苦行に対するご褒美として、ちょっとした嘘もOKとされる。
 そしてローレックの街の中心部には、「嘘つきの壁」と呼ばれる、古代遺跡の壁がある。この壁に向かって言ったことは全て嘘になると言われているが、由来不明の不思議な存在だ。
 去年もここで、様々な嘘が飛び交った。なぜならこの日、この壁に向けてついた嘘は、本当にことになる、とされたからだ――いや、それが嘘だったのか。その嘘が本当になったのか。嘘とかホントとかで世界が回るのか。それは誰にもわからない。「俺にはわかる」って言ってるやつはたぶん嘘つきだ。
「いいんじゃ、嘘でも本当でも。今日は開放日。いろんなモノから解き放たれていいし、そうしてもきっと、女神さまは悪く思わんじゃろう。それだけは真実じゃ、誓ってもいい、このわしの顔が嘘つきの顔に見えるかな?」
 そうのたまうブライアン・カラブローネ(dz0011)の顔は、ミョーにキラキラしていた。

[本イベントについて]
 特設チャット「嘘つきの壁(ログはこちら)」を用いて行なう、無料で誰でも楽しめるロールイベントです。
 開催期間は4月1日の0時~24時です。
 壁に向かって、嘘をついたり、誰かの嘘にコメントしたりして遊んでください。
 チャットイベントは終了後、報告書(リプレイ)にまとめられます。また、ここでの発言はこの世界に重大な影響を与えることがあります。これは決して嘘ではないです。あるかなしかで聞かれたら「ある」です(かも)。
21/10/15

嘘みたいな報告書921

「我が名は、パイロ・シルヴァン(dz0039)。この家の父親だ」
「わしの名はブライアン・カラブローネ(dz0011)。この家の祖父じゃよ」
「俺はソレイユ・ソルディアス(da0740)! 長男だ!」
「俺はディアス・ディアス(da1814)、次男になるかな」
『私はパメラ・ミストラル(da2002)。この家の母です、便宜上。あとこれは筆談です。それにしても16歳で母って‥‥』
「私はオスカル・ローズ(da2033)、ピチピチの三男でーす!」
『おかしい‥‥旦那様が36歳なのはいいとして、三男が50歳というのは‥‥』
「それを言ったら長男が18歳なのもどうなんだろうな‥‥」
「そんな些細なこといいだろソレイユ‥‥俺なんかさ‥‥あ、俺はマレマロ(dz0040)‥‥この家の番犬‥‥それカーシーの役目じゃね!?」
「まあまあ、カーシーがおらんかったら仕方ないじゃろ」
「だったら番竜とかさ、あったんじゃね!?」
『このご時世に自宅前にドラゴンを繋いでおくと、コンプライアンス的に問題が』
 ――そう、ここは楽しいハウンド一家。
「苗字が違うけど、細かいことは気にしない☆」
 三男のオスカルはいつも元気いっぱい。若々しい。イヨッ。
 長男も次男も元気ハツラツ。妻は若く美しい。番犬は忠実(たぶん)。じいさんは今日も飯ゃまだかいのと言ってる、なんて平和な‥‥
「いや‥‥違う‥‥これは本当の家族じゃない‥‥ッ!」
 パイロは頭を抱え、うずくまる。何かが、何かがおかしい、私は気が狂ったのか‥‥?
「その通り。娘を失ったショックで、妄想に取り憑かれているのだ‥‥」
 大きな影が、パイロを覆った。
「あ、あなたは、もしや‥‥」
「そうだ‥‥自分はブラウ・ゼルベリオス(da0736)、実の父!」
「な、なんだってー! ウッ頭が」
「本当の娘を亡くしたショックで壊れてしまったのも無理はない。あれは――」
「はーいコー(dz0021)でーす。娘でーす」
「あるぇ!?」
 パイロはコーを見上げ、ぽかんとした。娘? 娘だって? 娘‥‥だっけ?
「ちょ、ちょっと待った、さすがにおかしいだろなんか」
 ソレイユがストップをかける。
「これ、ちょっと無理があるんじゃない?」
 ディアスににらまれ、ブライアンは頭をかく。
「すまんのう。配役表は残っとったんじゃが、筋書きを書いたメモを無くしてしまってな‥‥」
「だからって、全部即興劇でやるのはムチャすぎるってば」
 オスカルはお手上げのポーズ。
「しかし、間もなく新年会ですよ。新たにストーリーを作るどころか、リハーサルの時間さえ怪しいです。どうするんですか‥‥」
 ブラウがブライアンに詰め寄ると。
「う、うう~むむむ‥‥ばあさんや、飯ゃまだかいの?」
『都合のいいときだけボケないでください』
 ――ハウンド、みな家族、というお話でした。
21/4/02