図書館リアイベHH01収穫せよディスミゼル

ブラビー戦況報告

ブラビーの戦況を報告するページ。
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ディスミゼル対策室 ブラビーとは
19/10/04

最新戦況報告

──第10(最終)ターン
「スクラムってやつをするぞ! ‥‥スクラム?」
 首をかしげるゴンスケ選手に、アプルーマプルー選手が何やら伝えているようです。
「スクラムはー、敵とも味方とも心を1つにして挑むものー、らしい」
「そういうことか! ‥‥うん? まあいいか、頑張るぞ!」
 ゴンスケ選手、気合は十分のようです。
 さあ見てください、織り成されていく、組み上げられていく肉体のアーチを!
 スクラム、21対21、同数となりました、同数での力比べが始まろうとしています。
 ゴブリンチーム、さすがの肉密度です。隙のない一体感にむせ返りそうになります。
 対するハウンドチーム、なんといってもシフールの姿に目を奪われます。ぱたぱたと必死に浮いています。微笑ましいと見るべきでしょうか、儚いと嘆くべきしょうか?
 そして今‥‥始まりました! 単純にして奥深い、力と力の押し比べです!
「経験とチームワークはこちらが上だ、押し返せ!」
 ランキアが叱咤します。固い、ゴブリンスクラム、動じません! その岩に対し、ハウンドチームは寄せては返す波のように身体を震わせております。とくにアルマリア選手の揺れ方は扇情的です!
「ここまで来て、今更退かないわよ」
 アザリー選手も美しい足で必死に地面を蹴り続けます。
「ダークゴブリンを圧し潰す勢いで勝負を!」
 コニー選手、低い、いい姿勢です。
「これで同点以上にならないと僕らは死ぬからな?」
 レナード選手の言う通りです、後がないのです、これ以上ないほどに!
 そう、どちらも崖っぷちなのです、このスクラムは!
 あっと、これは‥‥揺れています、動いています、ゴブリンのスクラムが揺らいでいます!
「くそっ、なんてしつこい‥‥お前ら何やってんだ、もし崩れたら、最初の2~3人は殺してやるからな!」
 ランキア、世にも恐ろしい発言――あーっと、言うなりゴブリン2体が膝をつきましたあ! 彼らの命運を祈るばかりですね。
「いまだ、アレックス、頼むよ?」
 ショウ選手の声に押され、アレックス選手、中央から‥‥こ、これは!?
「わふ、今こそワンのスクラムの力を見せつけるのですよ!」
 ゴブリンが突き破られていきます、ハウンドが一丸となって、ゴブリンの陣を両断していきます! そのままアレックス選手、ゴールポストをくぐり抜け、悠々とトライを決めました! 同点です!

 そしてコンバージョンゴールを狙うのは‥‥おや、ケイ選手がディオン選手をキッカーに推薦しているようですね、異議も出ず、ディオン選手がボールを前に、息を整えます。
「大丈夫だ、焦らなければ通るはずだ‥‥これで最後! 行けえっ!」
 キック、ボールは縦に回転し‥‥ドンピシャです! 綺麗にど真ん中を越えていきましたあ! 得点追加です、2点追加、7対5、逆転、そしてここで‥‥試合終了でーーーーす!!
 素晴らしい大逆転劇でした、まさしく我々は歴史の目撃者となりました、こんな素晴らしいプレイはうんぬんかんぬんたらたらたら‥‥ところで私は誰かって? おっと中継時間終了です、それではまた!

――試合を終えて
 どこからともなく聞こえた不気味なホイッスルを合図に、世界を包む霧が急速に晴れていく――いや、世界そのものが歪み、そして‥‥
 気付けばハウンドらは、元の高台に戻っていた。結界は終了したのだ。
「毒‥‥は、抜けているようですね」
 メイベルは自分と仲間の身体の調子を見て、安堵する。
「勝ったービールビールビールだー」
 ケイが、どこから用意したのか、もうジョッキを掲げて飛んでいる。
「俺はリンゴ酒で、戻ってから乾杯するよ‥‥でも、その前に」
 ドミニクは、相手チームを見やった――少し離れた場所で、ゴブリンチームの面々が、苦しそうに痙攣していたからだ。
「負けたチームは死ぬ‥‥でも、苦しんではいますが、死にそうには見えませんね?」
 クローネがそう言うと、
「なんとも分析しがたい毒ですので推論ですが、一般人なら死んでもおかしくない程度の毒性、ということなのかもしれません」
 セシリオは興味を隠さずそう述べた。
「いずれにせよチャンスというわけだが‥‥」
 ソーニャは武器を構えはしたものの、どうしたものか、とマクールを窺う。マクールはあごをしゃくる。その先では、ランキアが、足を震わせながら立ち上がったところだった。
「や、やるな‥‥敵ながら見事なガッツだった‥‥久々に、楽しかったぞ‥‥」
 四天王も立ち上がり、残るゴブリンらも、なんとかハウンドらのほうへ顔を向ける。
「ブラビーは‥‥試合が終われば、敵も味方もない‥‥ノーサイド‥‥お互いを称えあって‥‥それで終わりだ‥‥それが戦士の流儀というやつだ‥‥」
 ランキアがこう言うと、ハウンドの中には、さすがに眉をひそめる者もいた。勝手に挑んで、命まで賭けて負けておいて、今さら命乞いなのか、と。
 だが、マクールは。
「いいじゃねーか。あっちの流儀に乗っかったのはこちらだ。最後まで、その流儀に従って、はいオサラバといこーぜ」
 そう言って、よろけるランキアと肩を組む。
「‥‥さすが、俺たちゴブリンに勝つだけのことはあるな。だが、次は負けん。次は戦士として、真の戦いを挑ませてもらう」
「おし、逃げも隠れもしねーから、いつでもハウンドギルドに来いよ」
 マクールがぞんざいに手を振ると、ランキアは背を向け、ゴブリンらは肩を寄せ合いながら、よろよろと魔の森のほうへと去っていった。マクールもきびすを返すと、ハウンドらに言った。
「さ、スパで汗と泥を流して、祝勝会にすっか。見ろよ、すっげー夕陽が出てるぜ」
 いつになく、大きくて真っ赤な夕陽が、両者の健闘を称えていた。だがその紅い色は、鮮血を予感させる、不気味な色でもあった。

※グランドシナリオ「【HH01】戦士たちの咆哮」に続く。
19/10/04

参加選手一覧

アメデ・アースキン(da1017)・アプルーマプルー(da0409)・ゴンスケ・アステール(da0465)・コニー・バイン(da0737)・アルマリア・アリアンロッド(da0672)・セシリオ・レヴナント(da0545)・ハヤト・アステール(da0375)・クー・モーリン・カマラン(dz0000)・フラール(da0547)・レナード・スフィア(da1217)・アレックス・パーリィ(da0506)・アザリー・アリアンロッド(da0594)・グラナート・ミストファイア(da0006)・ケイ(dz0020)・エルネスト・アステール(da0381)・レネット(da0035)・ショウ・ジョーカー(da0595)・ディオン・ガヴラス(da0724)・メイベル・ミストール(da1050)・ソーニャ・シュヴァルツ(da0210)・ドミニク・レノー(da1716)・ソレイユ・ソルディアス(da0740)・ソーレ・スクード(da1213)・クローネ・コーチャン(da0001)・ジークフリート・マクール(dz0002)・ソル・ラティアス(da0018)
19/9/26

履歴(第9)

──第9ターン
 ボールを保持するショウ選手めがけて、ゴブリンチームが鼻息荒く突進していきます!
「ショウとやら、あいつもいいキックをしそうだな‥‥さて、どう来る?」
 ランキア、ハウンドチームの動きをどう読んでいるのでしょうか。
「ドロップゴールはないだろうが、キックトライはありうる。ゴールライン奥も警戒だな。だがやはり、足を活かして中央突破を狙う可能性が高いだろう‥‥全員上がってこい! ここで潰せ! ゴブリンの意地を見せてみろ!」
 ランキアの檄に応えるべく、ゴブリンたちが包囲を狭めます。
「みんなでしゅーごーですの!」
 おおっと、レネット選手が手招きするハウンドは‥‥5人、6人‥‥いやもっとか、10人は軽く超えます!
「ここまで来たら総力戦だ! ショウ! こっちだ! 俺達が道を作る!」
 ハヤト選手、その鼻息の荒さはランキア以上です!
「フィナーレに向けて、最高の出来にしなくては」
 ドミニク選手も華麗に駆けつけました。すごいです、まさしくハウンドの大津波です。渦巻くハウンドの覇気が、ショウ選手を取り囲んでいきます!
「これだけ来てくれると心強いね。みんな頼りにしてるよ?」
「任せて、ボールを取らせやしないんだよ!」
 エルネスト選手、ゴブリンにドーンと肩で当たります! しかしゴブリンも負けていません!
「くっ、こいつら、タックルが鋭い!?」
 ディオン選手、ゴブリンの攻撃の重さにたじろいでいます。まるで投石のようなおそろしいタックルです! これもウォークライの効果なのでしょうか、数で圧倒するはずのハウンドチーム、次々と打ち倒されていきます!
「エロエロなのだよー」
 おやいつの間にか這い寄っていたクー・モーリン・カマラン(dz0000)が、四天王にぴったりくっつき‥‥おや、これは‥‥?
「あひいいいいいぃぃぃぃ!?」
 あーっと四天王の1人が、なんとも情けない声で啼いています、大変悶絶しています。は、速過ぎてよく見えなかったせいか、反則にはならないようですが、今のはいったい‥‥?
「くそっ、四天王の中でくすぐり最弱のが狙われたか! 姑息な‥‥!」
 ランキアは振り返りながら憤っています。どうやら超高速くすぐりの刑が執行されたのでしょうか‥‥? それなら放送禁止にならなくて済みそうですね‥‥おーっとこれはどうしたことでしょう、わき見していたランキアが巨大な壺につっこんでしまいましたあ!?
「ウガーッ! なんでここに壺があるんだ! ていうかさっきからなんなんだこの壺は!」
 ランキア、「ツボがぁ!」と怒りながら壺を脱すると、再度駆けていきます。その横でクローネ選手が実にいやらしい笑みを浮かべています。
「ええい、ここで止めねば!」
 ランキアが鋭い咆哮とともにショウ選手に飛びつきます、ショウ選手たまらずボールを取り落としました、これは‥‥スクラム発生です!
「チッ、あと一歩のところで‥‥だがこれを制すれば、俺たちの勝利だ!」
 ランキア、ゴブリンチームに集まるよう指示を出します。時間までに辿り着けないとスクラムには参加できません、足で劣るゴブリンチーム、間に合わない者も出るでしょう。
 それはハウンドチームも同じです。辿り着けないであろう者が若干名見込まれます。
 さあ、残り時間はあとわずか! このまま押し込みトライとなるかハウンドチーム、運命のスクラムが、いま組まれていきます!
19/10/04

履歴(第8)

──第8ターン
 ついに始まります、ハウンドチームの反撃。
「どう来る、ランか、キックか? いや奴らには時間がない、じわじわと攻めてこないはずだ」
 ランキア、凄まじいスピードで身振り手振り、仲間に指示を送ります。ゴブリン達がじわり下がります。
「しっかり取れよ!」
 レナード、キックです! これは飛びそうです!
「やはりな! いいか下がりすぎるな、どのみち奥まで行かれたら止められんのだ、戦力を集中させろ!」
 ランキアらは隙のない陣形でこれを受けます。が、しかしボールの落下地点には、シフールたちが、そしてアザリー選手が、ソレイユ選手が、ショウ選手が駆け込んできます! ここはランキアのいない場所です!
「くそっ、少し中央を外してきたか。こいつらの動きを見るに、狙い通りのキックのようだな‥‥」
 ランキア、わずかに読みを外したのでしょうか。おおっとショウ選手です、ザコゴブリンの群れをものともせず、ショウさんが華麗な動きでボールをキャッチしました!
「よし、と。さすがにマッチョゴブリン見飽きたな。イケメンが足りない。ここらで終わりにしたいけど‥‥」
 ショウ選手、前方を見据えます。ゴールポストはそう遠くありません。しかし残り時間もあまりありません。
 このまま得点できるのでしょうかハウンドチーム、なんとか押し返せるのでしょうかゴブリンチーム。この封入流怒(フィールド)を吹き抜ける肉弾地獄の嵐を前に、我々は歴史を見守るしかできないのでしょうか!
19/10/03

履歴(第7)

──第7ターン
 さあ始まりました! おおっとご覧ください! ハウンドチーム、なんという速攻でしょう、まずはシフールらが凄まじいスピードで前方へ滑空し、霧を晴らすべく飛び回ります!
 そして地上もハウンドらが駆ける駆ける! 恐るべきスピードです、まるで人が変わったかのような速度です。あっという間に敵陣へと斬り込んでいく!
 前方はいつになく視界良好です。が、しかしゴブリンチーム、この動きは‥‥フィールド中央に集まるつもりでしょうか‥‥まさか‥‥?
「フンッ!」
 出たぁ、ボールが霧から飛び出してきました! キックです、これは高いキックです! ハウンドの多くは、これを仰ぎ見ることしかできない!
「やはり前回のように飛ばしてきましたね‥‥わふっ?」
 アレックス・パーリィ(da0506)、キャッチの構えを取るも、ボールはさらに奥へと伸びます! そのまま、アルマリア・アリアンロッド(da0672)の頭上さえも越えていきます!
「ああもう‥‥ファイアボム撃ちたいわ!」
 ここはこらえてくださいアルマリアさん! そしてランキアも駆けてきます、ボールはまだ飛んでいます!
「いいぞ、狙いは中央だったが‥‥伸びろ伸びろ、行けるだけ行け!」
 ランキアのキックをキャッチすべく、ゴブリンチームは水も漏らさぬ構えです! 果たしてボールの行方は‥‥前方では四天王とホブゴブリンが手を上げています、そこへ吸い込まれていくか‥‥いえ、そこにレナード選手とグラナート選手が駆けこんできました! 2対2の、拮抗した、激しいぶつかり合いです、ボールを掴んだのは‥‥来たァ、レナード選手です、ついにここで、初の攻防逆転です!
「くっ、もっと前方を固めるべきだったか‥‥?」
 ランキア、憮然とした表情です。一直線にゴールを目指すかのような、果敢なキックでしたが、後半逃げ切れば勝ちという優位性が、陣形をわずかに守りの方向で固めてさせてしまったのかもしれません。
 しかし、ここにボールが来ると読んだレナード選手、見事なファインプレーでした。
「嫌な予感がしたものでな。直感に従ってよかった」
「よーっしゃぁ! さあ反撃だ、ファイト一発!」
 グラナート選手も素晴らしいサポートでした。しかし気は抜けません、ここからが本番です。前方はゴブリンが一丸となっています、この状況、ハウンドチームは切り抜けられるでしょうか?
19/10/02

履歴(第6)

──第6ターン
 さあ、ハーフタイム終了の時間です。おや、復帰行動が出遅れたのか、フィールドに戻ってこれていない選手もいるようですが‥‥少しでも早く戻ってくることを期待しましょう。
 再開となるブラビー、中央にはゴブリンチームが結集しつつあります。壁のように横並びの陣形でしょうか‥‥しかし四天王とランキアの姿は見られません。ボールのキャリアは、再びランキアか、あるいは四天王か。それは霧にまみれて我々にはわかりません。
 対するハウンドチームもまた、多くがフィールド中央ラインに集い、その士気も十分のようです。
「今度は負けませんのっ!」
 レネット(da0035)は左サイドへ向かいます。
「ああ、ここから華麗な逆転劇だぜ!」
 グラナート・ミストファイア(da0006)は中央、いや右寄りでしょうか。なんとしても試合終了までにボールを奪い取り、逆転する。その強い決意が見て取れます。
 しかし、この士気の高さはどうしたことでしょうか‥‥その動きさえ、前半とは違って見えます。ブラビーに慣れてきた、というだけでは説明がつきません。ハーフタイムになにかあったのでしょうか?
 見てください、あの素早い動き。明らかに移動力が上がっています。
 それに、誰もがタックルの動きをシミュレーションしているようです。あの肩のキレを見るに、一味違うタックルを見せてくれることでしょう。
 さあ、間もなく再開です。より激しいブラビーにご期待ください!

※ハウンドチームは全員、ハーフタイムにおけるダンス効果により、移動力とタックルが+1されています。
※復帰に間に合わなかった選手は、途中参加のキャラと同様の扱いとなります。第7ターン以降、移動先e1かe5から再開できます。
19/10/01

履歴(第5・ハーフタイム)

――ハーフタイム
 休憩時間。ある者は水を、ある者はビールをあおって水分補給をしている。ある者っていうか、ケイ(dz0020)でしかないのだけど。
「強い、な‥‥逆転の目はどれほどあるのか」
 レナード・スフィア(da1217)は再開位置に戻ろうとしたが、ふいに、ゴブリンたちの行動が気になった。
「なんだあいつら、ずいぶん雄叫びを上げてるな」
 開始位置に戻りながらも、誰もが踊り、勇ましい声をあげているのだ。
「ゴブリンどもの魔物法ですよ。ウォークライとも呼ばれる、己を鼓舞して能力を引き上げ‥‥ハッ、まさか」
 クローネ・コーチャン(da0001)は、1つの仮説を見出す。連中の正確なキックや、ここぞという者によるキャッチは、これが影響していたのではないか、と。
「それは、なんというか‥‥ずるい!」
 コニー・バイン(da0737)は憤慨する。経験の差だけでなく、そんな力まであるとなると――
「いえ、あるいは、我々も」
 メイベル・ミストール(da1050)は、ドラゴングラスを指でつまむと、皆に集まるよう呼びかけた。
「わたしはここまで、敵の言動や結界の様子をつぶさに観察してきました。そして感じたのですが、この不思議な封入流怒(フィールド)では、一種の対象性・公平性のようなものが、魔法的に働いている気がするのです」
 どういうことか――つまり、相手ができることは、こちらにもできるかもしれない、という可能性の話だ。
「そっかー。じゃあ、こっちもやってみればいいんだね?」
 エルネスト・アステール(da0381)は、ゴブリンたちのウォークライの動きを真似て踊り出した。
「ほら、みんなもやってみよう? やってみる価値はあるし、それにけっこう楽しいよ?」
 陽気に踊るエルネストを見ていると、バカバカしい気持ちと同時に、ちょっと楽しく、高揚もしてくる。
「ま、やるだけタダだし。さあ、みんなも」
 ショウ・ジョーカー(da0595)もエルネストに動きを合わせる。それを見ていると、1人、また1人と、踊りに参加してくる。たどたどしくはあるが、踊りの熱は確実にハウンドらに伝播していく。
「あ、あいつら、まさか‥‥!?」
 ランキアは遠くからそれを見ていた。そう、彼にも感じられるのだ。この封入流怒の禍々しいエネルギーと呼応して、ハウンドたちに力がみなぎっていくのが。
「おい、おまえら、集まれ。もう一度だ‥‥奴らに負けないウォークライを見せ付けてやれ」
 ゴブリンが、ハウンドが、競うように戦士のステップを踏み続ける――両者に力がみなぎってくる。
 後半戦は、これまでとは違った戦いになると、誰もが理解した瞬間だった。

※第6ターン申請時に下記から2つ選択してください。多数決(同数は無作為)で、7ターン以降2つの特殊能力が、メンバー共通で使えるようになります。
 なお、このことから、ゴブリン側にも2つ特殊能力があると推論されます。また、後半も同じ能力とは限らない、ということにご注意ください。
1.総合Up:判定を各1度やり直してもよい
2.移動Up:移動力+1
3.パスUp:パス(キック)能力+1
4.突破Up:突破力+1
5.タックルUp:タックル+1
6.スクラムUp:スクラム+1
7.捕球Up:捕球+1
8.視界Up:一度晴れた霧は復元しない
9.心眼Up:ボールの位置が分かる
10.殺力Up:タックルで攻Cを得たとき、元の攻Cを実力排除
11.壺Up:壺を置いた場所の【vs判定】はゴブリン側-1修正
12.エロエロUp:詳細不明、毎ターンKKKが何か張り切る?

────第5ターン
 大ピンチのハウンドチーム、さすがに焦りの表情が見えます。
「ぬあー! ボールも見えねーし!」
 ゴンスケ・アステール(da0465)、大慌てで戻ります。一方、反撃を信じて中央に留まる者もいます。セシリオ・レヴナント(da0545)もどうやら‥‥
「もはや点を入れさせた方が得策かもしれませんね」
 おっと、あえて見送った方が良いと判断するハウンドもいるようです。たしかに、いま抵抗しても押し込まれる可能性は高そうです。反撃のために時間を残そうということでしょう。
 そして、おや‥‥前方のあの部分だけ、急に霧が晴れてきました。あそこは‥‥ゴールラインを越えた位置です、そこにランキアや四天王らが集まっております、ボールは、あの最弱かもしれない四天王が、いま、余裕のタッチダウーン! トライ成功です! ゴブリンチームに先制点5ポイントが入りましたー!
 さあ、ゴブリンチームによるコンバージョン、ゴールキックです。キッカーは、やはりランキアです。ここまで鋭いボール回しを見せたランキアの、キックが炸裂ゥ! ‥‥あーっとわずかに外した!
「クソッ、トライ位置が悪すぎたか」
 ランキア悔しがっております。そしてここでホイッスル、ゲームは、ハーフタイムの休憩を挟んでの仕切り直しとなりました。
 ここまで0対5、後半戦でハウンドチーム、逆転なるでしょうか?
19/10/01

履歴(第4)

──第4ターン
 ゴブリンチーム、ハウンド側に深々と食い込んできております。
「くそっ! 抜かれてしまった。間に合うか!?」
 ディオン・ガヴラス(da0724)をはじめ、必死のUターンでボールを追うハウンドチーム。
「っと、間に合え!」
 ソレイユ・ソルディアス(da0740)ら、多くのハウンドがランキアの前に立ち塞がろうと走ります。さあ、ランキアはどう攻めるのでしょうか。
「フンッ!」
 おーっとランキア、左サイドに鋭いパスです!
「あら、つれないのね」
 アザリー・アリアンロッド(da0594)、勝負を避けたランキアに不満げです。しかしこれがブラビーです、そしてランキアはその達人です!
 さあボールが宙を舞っております。ソーレ・スクード(da1213)とコニー・バイン(da0737)、手を伸ばしますがわずかに届きません、このパス通ります、キャッチしたのは‥‥四天王です!
「行くぞおおおおお!」
 新たなキャリアとなった四天王、猛然と前方へダッシュし、そのまま‥‥深い霧へと飲み込まれてしまいました! 見えない、ボールの位置が把握できません!
 それにしても鋭い横パスでした。この戦略はさすがのランキアと言えましょう。
 おっと、いま入った不確定情報によりますと、あの新しいキャリアは四天王の中でも最弱とのことです、いい報せです、まだチャンスはありそうです。
 いや、待ってください‥‥どうやら、くすぐりに一番弱いだけだそうです。失礼しました‥‥(ちょっと、ニュースソースどこ? ファクトチェックしてる?)
 もう待ったなしに追い詰められていますハウンドチーム、それなのにボールの位置さえ正確にわかりません。この大いなる危機に、彼らはどう立ち向かうのでしょうか?
19/9/27

履歴(第3)

──第3ターン
 試合は過熱し始めていますが、各チーム続々と増援も送りこまれてきます。
 ゴブリンチームは、ゴブリンとホブゴブリンでしょうか‥‥おーっとハウンドチーム、ギルドマスターのマクール(dz0002)が直々に乗り込んできました!
「俺自ら出る! ‥‥おいクローネ、おまえは出るなり壺作りか。ブレないな‥‥」
 おや、クローネ・コーチャン(da0001)に肩ポンしているようですね。しかし見事な壺です。
 と、ここでハヤト・アステール(da0375)、ボスへと猛ダッシュです!
「行くぜぇ!」
 事前取材によりますと、ハヤト選手はランキアとタイマンをおこない殺されかけたそうです。因縁の対決、ボスはどう出るのか!?
 あーっとランキア、前方へキックだ! ボールは高々と舞い、ハヤト選手の頭上を悠々と飛び越えていきます! そしてランキアはそれを猛然と追いかけ、ハヤト選手を完全スルー!
「うるぁ! ランキア逃げんな! 勝負しろゴルァ!」
「そうしたいのは山々だが、今はチームリーダーとして進ませてもらう、あばよ!」
 そしてボール落下地点、ハウンドチームはショウ・ジョーカー(da0595)とメイベル・ミストール(da1050)がインターセプトに入りますが、対するゴブリンチームは4人‥‥いやランキア自身が走りこんできた、5人です! これは太刀打ちできません! そして悠々、ランキア自身が再びボールを保持しました!
 それにしても恐るべきプレーです。正確なキック、メンバーを集結させる判断力と指導力。さすがはゴブリンチームのボスといったところでしょうか。
「まずいね、あまり後がなくなってきたよ」
 ドミニク・レノー(da1716)、ランキアの前に立ちはだかるも、周囲はゴブリンチームだらけ、仲間の支援は乏しい状況です。
 じりじりと追い込まれていくハウンドチーム。ブラビー経験の差を埋めて、このピンチをしのげるのでしょうか?
19/9/26

履歴(第2)

──第2ターン
 準備の整った両者、ついに動き出します。
 着実に前進する者、どっしりと守りを固める者。ハウンドの思惑も様々のようです。
 さあどんな激突が見られるのか。しかしフィールドの多くは霧に包まれ、この先の展開を見通すことはとても難しい状況です。
 おーっと、それを少しでも払うべく、シフール達が一気に動き回る!
「なにがあるんだろー」
 フラール(da0547)らによって、前方の霧がかなり晴れてきました! と、これは‥‥!?
「おーっとっとっと」
 アプルーマプルー(da0409)の前にゴブリン側のボス、ランキアの姿が! ボール保持者はやはりボスです! ボールを抱えて突進していたようですが、突然のシフール出現に、なにやら苛立ちを隠せない様子でしょうか‥‥?
「ええい、どけっチビがっ!」
 おーっとランキアの激しい突っ破ー、アプルーマプルーがキリキリ舞い!
「うわーこりゃパーストするどころじゃない、ナウがピンチ!」
 アッサリ吹き飛ばされたものの、ボスの猛烈な突進の勢いを削いだのはファインプレーと言えるでしょう!
 さあ、両者入り混じる盤面中央の戦い。依然、攻めるはゴブリンチーム。どう攻めるのかランキア、どう食い止めるハウンドチーム!?
19/9/25

履歴(序・第1)

──第1ターン
 先攻はゴブリン側、黒い霧の奥から聞こえるウォークライの余韻。とても不気味です。
 ゲームが始まりました。
 猛然と走り出しているのであろう恐怖の足音がハウンドたちを震え上がらせる。
 前線では早速両軍の対峙が起こった模様です!
 しかし何と美しい陣形でしょう。流石はハウンドたち、ブラビー素人とは思えません。
 ラグビー経験者コニー(da0737)やエルネスト(da0381)の指導でしょうか?

──試合直前
 一人は全ゴブリンの為に、皆は一人のゴブリンの為に(Goblin For All, All for Goblin)。
 ダークホブゴブリンの四天王とボスが加わったウォークライによって、黒い霧が発生し、恐怖の結界「封入流怒(フィールド)」が形成された。
 とうとう始まるブラビー!
19/9/24