オープニング
◆理由
――どうして、こんなことをするのかって?
言うまでもない。我は偉大なるバーヴァン王の忠実な臣下として、その繁栄の礎となるべく――。
プッ! ハハハ!
ああ、悪ぃ悪ぃ。ガラにもない喋り方をするもんじゃねーな。自分で言っといてウケたわ。
いいか――オレは退屈が嫌いなんだよ。
だからある実験――いや、ゲームを思いついた。コモンを、どれだけ効率よくオレらの奴隷に変えられるかっていうゲームだ。
その結果がどうなったか――お前らはもう知っているだろう?
簡単だったよ。信頼させ、懐に潜り込み、内側から崩壊させる。すぐ隣のヤツがオレらの奴隷に変わっていることにも最後まで気付かねえ――いや、気付かせねえ。
だけどな、簡単なだけのゲームなんぞクソと同じなんだよ。
違うか?
だからオレはお前らが辿り着くのを待ってたんだ、この街でな。
そして同じバーヴァンのお前を見つけた――あん? 違う? ヴァンパネーロ? そんな名前だっけか?
ま、オレにとっちゃバーでもパネーロでもどうでもいい。他の同族連中の考えは知らねー。
お前はこのゲームのトロフィーになってもらうぜ。
命と命を賭けた、最高のゲームのトロフィーにな。
どうだい、吐き気がするほど楽しみじゃないか――?
◆教団
アルピニオ地方の沿岸部で発生した城郭都市の壊滅事件。
そしてその都市の浄化作戦を妨害すべく襲撃してきたバーヴァンの集団。
これら一連の出来事の根本的な解決を目指すべく、ハウンドギルドは城郭都市の生存者および周辺地域での徹底した情報収集を行っていた。
その結果、とある宗教団体の存在が明らかになる。
――『区別なき癒し手』。
この教団は独特な教義と高度な医療技術を兼ね揃え、戦乱に荒れるこのアルピニオ地方北方の諸都市を巡っては独自の医療行為を続けていた。
名称通り貴賤の区別なく万人に医療を施すことを目的としており、市民階級はもちろん奴隷や為政者からの信頼も得ているようだ。
その教団が、壊滅直前まで件の城郭都市に駐留していたことが明らかになったのである。
教団が事件と関わりがある、もしくはバーヴァンそのものだと判断したハウンドギルドは追跡を開始。
現在、とある街でその周辺領主の庇護下にあることを突き止めていた。
◆庇護
街に到着したハウンドたちは即座に教団への立ち入り調査を直訴――だが、領主からの返答は拒絶だった。
さらに教団に対する一切の干渉を禁じられる。
どうやら、すでに教団は領主から相当の信頼を得ているらしい。
ハウンドとはいえこうなれば迂闊には動けない。ローレックの街においては騎士と同程度の処遇であっても、他所では一介の狩人に他ならないからだ。
やむを得ずハウンドたちは秘密裏に調査を開始する。そのなかにはヴァンパネーロであるマーニ・パールツァの姿もあった。
「私ならハウンドとは思われずに聞き込みできるかもしれませんね……やってみます」
結果、教団はこの街の広大な地下墓地(カタコンベ)を拠点としていることが明らかになる。
この地下墓地は『昼間でも一切の陽光が届かない』という闇の世界だ。表向きは『あえて陽光を断って心身を鍛える』という独自の教義によるものらしいが、これが欺瞞である可能性は極めて高い。
そしてここで問題が発生する。
マーニがその消息を断ったのである。
◆開始
断片的な目撃情報を集約するうち、マーニが教団の関係者と一緒にいたことが明らかになった。
彼女が独断でそこまで接近するとは考えにくい。おそらくは拉致されたのだろう。
そう判断したハウンドたちは行動を決意した。目立たない夜間を待って地下墓地へと潜入、もしくは突入するのである。
街の兵に気取られる前にマーニを救い、バーヴァンの証拠を掴む。
そうした作戦のもと、新月の闇に紛れて地下墓地の入り口周辺へと集結するハウンドたち。
だが、その時。
「ウェーイ! ハウンドくんたち見てるー?」
突如として軽薄な声が響き渡った。
「あ、そうか見えねーか……悪ぃ悪ぃ!」
声は地下墓地の奥から、姿を晒すことなく続ける。
「一応自己紹介しておくか。オレは『ローゲ』。この教団の教祖で、バーヴァンだ。ま、肩書はどうでもいい」
どうせ嘘ばかりだからな、と声は嘲笑った。
思わず身を乗り出したハウンドを牽制したのか、地下の闇から矢が飛来する。
「おっと慌てんな、まだ説明の途中だぜ? 知っての通りお仲間は預かってる。それに、まだコモンのままの信徒も大勢いるなぁ。助け出したいなら降りてきなよ。ただ……外を放っておいていいならだけどな!」
時を同じくして街から悲鳴があがった。そしてそれに続く剣戟の音。
「奴隷どもを解き放った。それにオレの大事な部下たちもな。そう、この前の城郭都市の繰り返しだな……」
くつくつと嗤い、声はこう続ける。
――さあ、ゲームを始めようか。
選択肢
a.地下墓地:精鋭 | b.地下墓地:ローゲ |
c.地上の制圧 | z.その他・未選択 |
マスターより
ブルース・午睡丸です。
本シナリオは『【SE14】吸血都市』『【SE15】浄化作戦』の続きですが、初参加でも120%お楽しみいただけます。
また、魔物知識を得られるのは代表の三種のみであることをご了承下さい。
城郭都市事件の黒幕、バーヴァンオリジンの『ローゲ』との対決をお送りします。
彼の潜む地下墓地は現時点ではまったく情報がないうえ、『陽の光が一切届かない』バーヴァンの領域です。
配下であるバーヴァンの精鋭は剣のみならず槍や弓矢をも使いこなす為、突入に際しては十分な対策が必要でしょう。
a
先行して地下墓地に突入し、待ち構える精鋭を相手取ります。
囚われているマーニや教団信徒の救出もこちらで。
b
後続として地下墓地に突入し、最奥でローゲとの直接対決を狙います。
当然ながら護衛もいると考えるべきでしょう。
c
地上で多数のスレイブと、それを率いる数人のノーブルに対応します。
住民の救助行動も重要です。
それでは、みなさまの破滅プレイングをお待ちしています。
※【SubEpisode15】聖夜の星は誰が為に 関連シナリオ
シナリオ結果に応じ、新たなアイテム登場に繋がります(イベントページを参照して下さい)。
登場キャラ
◆混乱
ゲームの開始を告げてローゲの気配が消えると、周囲からの悲鳴がさらに大きくなった。
「おのれバーヴァンども! よくもきゃわいいマーニ殿を!」
ビクトリア・アイビンが地下墓地へと叫ぶが反応はない。言葉通りに待ち受けるつもりなのだ。
「ひょっとして、このまま放置したら怒って出てくるべか……?」
ふと
エルシー・カルがそんな疑問を口にするが、実践しようと考える者はいなかった。
これまでの出来事から垣間見えるローゲの性質からいっても、ハウンドがこのゲームに応じなければ嬉々としてマーニたちを殺害するだろう。
「マーニや信徒も気になるが、無辜の民を捨て置くわけにもいかないな。私は街のバーヴァンを引き受けよう」
ただならぬ街の様子に
エクス・カイザーがそう請け負う。
この地下墓地の入り口は街のちょうど中央近くに位置している。戦いの音が四方八方から聞こえてくるということは、街にはすでに相当数のスレイブが放たれたと考えるべきだろう。
「マーニを救い出し、ローゲに鉄槌を下すのは皆に任せたぞ!」
エクスはこの場に残る仲間たち、特にヴァンパネーロに告げるとその場を後にする。
「うむ、マーニ殿のことはメチャ心配だし、この手で思い知らせてやりたいが……いまはこれ以上に被害を拡げてはならぬ! あとは任せたのじゃ!」
ビクトリアは魔法の箒にまたがると夜空へと飛んだ。
そんな二人に数人のハウンドが続き、悲鳴の聞こえた方向へと散開していった。
「ぎゃああっ!」
「しゅ、襲撃! 吸血鬼の襲撃ーっ!」
「くそっ! いったいどこから湧いて出やがった……!」
暗闇のなか届くのは悲鳴と怒声。
「どうやらバーヴァンらしい、実に卑怯で汚い真似をしているようだね……」
レナ・アルディーティはそんな阿鼻叫喚を耳にして呟いた。
ローゲがスレイブや部下をどのような方法で街じゅうに解き放ったのかはいまは知りようもないが、口ぶりからしてハウンドの到着も想定内だったのだろう。
「皆の害にしかならないバーヴァンは狩り尽くしてやるべさ!」
エルシーの持つランタンの灯りを頼りに暗闇に包まれた街を急ぐ。あるいは、今夜がバーヴァンに有利な新月なのも偶然ではないのかもしれない。
「見つけたわ! ここよ!」
フライを成就し、空中から急行していた
ティファル・クラウディアがランタンの灯りを振って合図する。
そこは混乱の極みとなっていた。駆けつけた見回りの衛兵たちが抵抗を試みてはいるが、その装備ではバーヴァンの特殊な身体を傷つけることはできなかった。
当然、押し寄せるスレイブを捌ききれずに多くがその牙の犠牲になる。
時間帯が幸いして人通りこそ少ないが、このままでは勢いを増したスレイブが民家に押し入るのは時間の問題だろう。
「しかたがない……アイスエイジ!」
レナが零下空間を作り出し、住民もろともその範囲に収めた。こうした乱戦状態では敵だけを納めることなどできないからだ。
「な、なんだ!?」
「さ、寒い……」
極度の温度低下によって住民とスレイブの動きがともに緩慢になる。そこへ。
「……ゼウス!」
上空からティファルが稲妻を撃ち下ろした。
「バーヴァンの思い通りにはさせないわ!」
「その通りだべさ!」
エルシーは零下空間を避け、他の場所にいるスレイブへと殴りかかった。バサラフォームとなって腕と融合したアイアンフラッシュを振り払い、手当たり次第に殴り倒していく。
「殺せ!」
怒りに任せたスレイブが四方からエルシーへと組み付き、牙を立てる。だが複数の魔法の付与によって高められた防具を貫くことはできなかった。
「……ディレクトガガ!」
セリス・エクレールが魔法を成就し、ドラゴン立像型の緑水晶製ガーゴイルの『グリド』を具現化させた。
与えた命令は『バーヴァンと戦い、住民を守れ』というもの。
「頑張って、グリド!」
また、別の場所では。
「ぎゃあッ!」
「そっちに逃げたぞ!」
「追え! 全員殺せ!」
バーヴァンによる惨劇のさなか、その頭上を一羽の猛禽類が飛んでいく。
続けて、空中からの灯りが辺りを照らし出した。
「……はあっ!」
頭上から降り立った人影がスレイブへと斬撃を浴びせた。
ベル・キシニアによる急襲である。
「ガハッ……!」
ルミナの力を付与されたグリーヴァの湾刀は一太刀でスレイブを瀕死に追いやった。それでもなお回復するその身体に、すみやかに止めを刺す。
「そこまでだ。戦うなら望む者同士で戦わせろ。関係ないやつを巻き込むんじゃない」
続けざまに湾刀を振るい、ベルは襲われていた住民たちからスレイブを引き離した。
「戦い、だと……? 知った事か!」
「俺たちはただ血が吸いてぇだけだからな!」
スレイブどもの顔が醜く歪む。そこにはすでにコモンだったころの面影はなく、ただ欲求のままに暴走する存在でしかなかった。
「頑丈な建物の中に避難しろ。固く戸を閉め、明るくなるまでは決して外には出るな」
「は、はい……!」
住民たちを逃がし、追おうとするスレイブどもの前に立ち塞がるベル。
「許さん……私は、私の意志でお前たちを殲滅する」
◆突入
「じゃあ……行くよ!」
ユミル・エクレールが先頭に立ち、ハウンドたちは地下墓地へと突入していく。
まずは先行して最低限度の安全を確保しなければ、マーニたちの救出はおろか捜索もできない。
「当たり前だけど暗いし、死角だらけだね……」
シーマ・アルテタの持つランタンが、坑道のような地形に整然と並べられた無数の白骨を照らし出した。無論、これらは古代からこの地で埋葬された人々のものである。
どのような経緯で街の真下にこのような共同墓地が設けられたのかは不明だが、あるいは廃坑などが転用された結果かもしれない。
いずれにせよ、昼でも一切の陽光が射し込まない地下墓地はバーヴァンの潜伏場所としては最適だろう。
「どこに敵が潜んでいるか分からないから、気をつけて」
「皆、アマテラスの結界から出ないようにしてくださいね」
ノーラ・ロネの形成した結界は先行組を全員収められる大きさにしてある。これをもって有利な距離を保とうという思惑である。
だが、その時。
「……ぐっ!」
闇の中から飛来した矢が
ソランジュ・スピースの肩口に突き立った。
「射手です! 姿勢を低くして!」
シェール・エクレールが仲間たちに叫ぶも、矢はさらに飛来してきた。
おそらく浄化作戦の時のようなバーヴァンの精鋭兵によるものだろう。完全な闇の中でもその狙いは正確であり、回避できなかったハウンドは手傷を負わされていく。
魔法でも、特殊な能力でもない純然たる矢はアマテラスの結界では防げない。慌てて身を隠すハウンドたち。
「相変わらずクソ忌々しいのう、バーヴァンは! わしが回復させるから矢をなんとかするんじゃ!」
ケイナ・エクレールが叫ぶ。基本的に直線路で構成された地下墓地で射手に近づくには、どうしても身体を晒す危険を冒さねばならない。
「援護します、行ってください!」
シェールがグリーヴァパワーボウに銀の矢をつがえ、矢の飛来してきた辺りへと射る。正確さは二の次だ。
援護を受けてユミルとシーマが走った。
「よくも好き勝手にやってくれたね!」
「下らない遊びはここまでだよ!」
矢を浴びながらどうにか肉薄すると、やがてランタンの灯りが王侯貴族の近衛兵のような出立ちをした数人のバーヴァンを照らし出した。
その頃、後続組のハウンドたちも地下墓地に降り立っていた。
「……だめです。やはり返答がありません」
ラーラ・ヒューイットが首を横に振った。先程からテレパシーを用いてマーニへと話しかけていたのだ。
「大丈夫でしょうか……」
「おそらく気絶させられているのだろう。命までは取られてはいまい……あの手合いは自分で決めたルールを遵守するものだ」
心理面から
アレックス・ブラックがローゲの行動を推測する。
ハウンドが彼のゲームに付き合っている限り、マーニの命は保証されていると考えるのが妥当だろう。
「おそらくマーニ様を餌にして私たちを奥へと誘い込むつもりだろう。ああいう奴は得てして自分のことしか考えていない」
そんな
ユーグ・ノイモントの言葉にアレックスが頷いた。
「下劣で、かつ、狡猾で抜け目が無い。だが、奴の本質はただそれだけだ。多弁な悪ほど油断も多い……真に恐るべきはガルバのような無口な悪だろう」
「確かに……ローゲ殿は自分をお強い、賢いと思っていらっしゃるようでしたね」
シャルル・シュルズベリもまた、先だっての声だけの邂逅からローゲをそう評した。
「そういう方は、得てして隙だらけでもありましょう」
「だがすでに街一つの……いや、俺たちが知り得ないだけでそれ以上のコモンがヤツの言うゲームの犠牲となっているのは事実だ。侮っていい相手ではないよ、シャルル」
アイオライト・クルーエルはそう言って友を、仲間を諭した。
「いずれにしてもこの蛮行は許さぬ。マーニ様は必ずお救いする……この命に替えても、だ」
怒りを募らせるユーグを先頭にして、ハウンドたちは地下の最奥を目指して移動を始めたのだった。
◆最奥
地下墓地のどこかから、激しい戦いの声と音が聞こえていた。
先行組が戦っているのだろう。その甲斐あってか周囲にバーヴァンの姿はなく、後続組は先を急ぐことができた。
その途中、ハウンドたちは独房のように改造された空間に捕らえられた信徒らしいコモンを発見する。
「……た、助けてください! きゅ、吸血鬼に血を吸われて……!」
「落ち着いてください……もう、大丈夫ですから」
ハウンドたちが錠前を打ち壊し、ラーラがライトで照らすとその女性は這うようにして縋り付いてきた。
医療を受けるつもりで教団に近づいたところ吸血され、この独房に監禁されたらしい。
「熱は酷いが目立った外傷はないな。バーヴァン化の兆候も……まだないようだ」
ギュンター・ニコラシカが女性を診察してそう結論付けた。聞けば、吸血されたのは数日前だという。
「もっとも、コモンしか診たことがない元医者の見解だがな。どうやら完全にバーヴァン化するまでの間はこうして隔離しているみたいだな……」
宗教組織を隠れ蓑にしてコモン社会に溶け込み、医療を餌にして人々を集めて吸血し、バーヴァンと化すまでは完全に隔離する。
やがて為政者までもバーヴァン化させれば街の機能は掌握できる。あとは閉鎖空間となったところにスレイブを解き放つだけ――。
城郭都市を壊滅せしめた大量のバーヴァンも、こうして住民が置き換わっていった結果生まれたのだろう。
「まるで、たちの悪い流行り病だね……」
オスカル・ローズは嫌悪の表情を露わにした。医療行為という、誰しもが必要とすることを餌にしているあたりに邪悪さが滲み出ている。
「ということは、こういう独房がまだまだあるってことか……どうする?」
「……みなさんは先を急いでください。信徒……いえ、捕らえられた方たちは、私が。辺りを探せば独房の鍵があるかもしれませんし、この子も一緒ですから」
随伴させているベビィシムルとともにラーラが救出を請け負った。
確かに、ここであまり時間を掛け過ぎるとローゲがどういう反応を起こすか判らない。
「分かった。俺たちがバーどもをぶっ潰す。掴まってる連中は任せたぜ?」
「はい。状況はテレパシーでお伝えしますね」
力強く頷くラーラをこの場に残し、ハウンドたちは先を急いだ。
通路はさらに地下深くへと傾斜していた。
ライトを成就したオスカルを先頭に進むハウンドたち。地下墓地は予想よりも広大で、曲がりなりにも宗教組織の拠点であることを実感させた。
警戒していたバーヴァンの襲撃がないのは他の場所に戦力を振り分けているからか、あるいは油断させる為か。
「……みんな、気をつけて」
オスカルの警告の理由はすぐに知れた。狭い通路から広い空間へと出たからだ。
脆く柔らかい岩盤をくり抜いて作られた場所だろうか。広く、端までは灯りも届かないが亀裂だらけの天井が見てとれる。
辺りに残された設備から推察するに、古代の祭祀場のような場所か。
反射的に円陣を組んで周囲を警戒するハウンドたち。そこへ。
「ようこそ! ラストステージへ!」
暗闇の向こうから、そんな軽薄な声が響いた。
◆制圧
再び地上に目を戻すと――。
「……ヴィンドスヴァル! さあ、滅びるといいよ!」
レナの放出した激しい吹雪がスレイブの集団を広範囲に襲い、魔法抵抗できなかった個体はそれだけで瀕死の体を晒した。
「回復なんてさせねえべ!」
すかさずエルシーが止めを刺して回る。陽の光がない状況では最下級のバーヴァンといえども放置できないのが厄介だ。
そんなエルシーをフォローするようにグリドが立ち回る。とはいえ単体ではバーヴァンの特殊な身体に傷を負わせることはできない。
だが持ち前の防御能力を駆使して囮になることに加え、具現化の際に受けた強化によって、手傷を負った相手を感電させることでハウンドを援護する。
「……トルネード!」
さらにティファルが巻き起こした竜巻が数少なくなったスレイブどもを巻き上げ、地面に叩きつける。
そうしているうちに、灯りが照らす範囲に動くスレイブはいなくなっていた。
「ふう……このへんは片付いたべか?」
「そうみたいだね」
エルシーとレナは周囲を警戒しつつ、ようやくにひと息ついた。朝になれば街じゅうにスレイブの屍体が溢れているかもしれない。
「じゃあ……グリド、戻って!」
セリスがグリドをガガの形態に戻した。標的がいなくなれば与えた命令を実行することができないからだ。
「でも、これで全部ではないですよね?」
セリスの言葉に二人が頷く。狭い街ではないし、他の仲間たちもまだ別の場所で戦い続けているはずである。
「確かに、まだ気を抜くのは早いみたい……悲鳴よ!」
上空からそう告げるとティファルがひと足早く飛翔していく。
三人はそれを追って再び夜の街を駆け出したのだった。
「ええい! どれだけ湧いて出てくるのじゃ!」
ビクトリアの持つマジカルトーチがスレイブの群れを照らし出した。
箒で急行してからこちら、敵の勢いを捌くのがやっとだ。マルチパーリングの戦技で迫る牙をいなし、ダークネスパワーを付与した穂先を突き返していくが、倒すよりも次のスレイブが増える方が速い。
「わらわの目が黒いうちは誰も傷つけさせぬ! もっとも、キレイな緑玉色じゃがな☆ ……うおっ! 危ないじゃろうが!」
「踏ん張れ! いまここを離れるわけはいかん!」
隣ではエクスが戦鎖状態となったレーヴァティンを振るっていた。発火の能力をもち、さらにルミナパワーを付与された戦鎖の斬撃はバーヴァンの回復を阻害する。
二人の背後の袋小路には逃げ場を失った住民が十数名。最低限度の自衛はできるものの、もし雪崩込まれれば悲惨な結末しかない。
「いつまで手間取っている! 一気に押し切れ!」
後方では教団の幹部らしい出立ちの男がスレイブの群れを指揮していた。おそらくはローゲ配下のバーヴァンノーブルだろう。
「ふんぬっ!」
「はあっ!」
穂先が貫き、戦鎖が薙ぎ払うがやはり敵の勢いは落ちない。ノーブルの指揮の影響も大きいのだろう。
このままでは突破も時間の問題かと思えた、その時。
「ふっ!」
群れの後方上空からベルが身を躍らせてきた。空を駆ける勢いそのままに、湾刀でスレイブの背を貫く。
チャージングの戦技によるものだ。
「そんなに戦いたいのなら私が相手になってやろう……!」
「新手か……殺せ!」
ノーブルの命令でベルの四方からスレイブが迫る。だが彼女はその場を動かず、敵の背から引き抜いた湾刀を構えた。
次の刹那、ベルの周囲にいた全てのスレイブを斬撃が襲った。
「ぎゃあ!」
「な、なんだ!?」
グリーヴァザンテツケンの能力を前にスレイブどもが驚愕し、統率が乱れる。
「……いまだ!」
この好機を逃さずエクスが動いた。エクスプロージョン、そして守護発動をもってスサノオを成就し、ノーブルを目指して群れの中を駆けた。
「……なっ!?」
「うおおっ!」
一気に肉薄し、拳撃と同時にルミナの力を解放させる。
「おのれ、コモンめが!」
反撃の手は虚しく空を切った。
「じゃまはさせんのじゃ!」
「……やれ!」
二人が周囲のスレイブを抑え、エクスがノーブルを攻め立てる。
「も、申し訳ありません……閣下……」
「バーヴァンよ、闇へと還れ!」
そして、止めの刺突がノーブルに穿たれた。統制を失ったスレイブは烏合の衆も同然となり、三人によって駆逐されていく。
こうしたハウンドたちの東奔西走の戦いはこの後も続き、街に放たれたバーヴァンを打ち倒していった。
◆奮闘
一方、地下墓地浅層での戦いも大詰めを迎えていた。
「私の前に立ち塞がるならここで滅ぼしてやるよ!」
ユミルの鋭い太刀筋が精鋭の胴を切り裂いた。シェールのエエンレラによって日射の能力を付与されたその刃はバーヴァンへのダメージを増加させ、その回復を阻害する。
「君たちに明日の夜は無いよ!」
同じく日射の付与を受けたシーマがグリーヴァの湾刀を振るう。
矢による先制で手傷を負いつつも、どうにか射手に肉薄したハウンドたちは攻勢に転じていた。
アークスコンバットらしき戦技を駆使して対抗する射手たちだが、ここまで接近を許した時点でほぼ勝敗は決しており、すでに複数が地に伏している。
「気をつけてください! 増援です!」
通路の奥から詰めかける新手に気付いてシェールが援護の矢を射る。槍を携えた精鋭たちは矢の洗礼を浴びつつもユミルとシーマに襲いかかった。
「……つっ!」
リズミカルステップによる回避を用いてもその鋭い刺突を躱せず、穂先がシーマの肩口を抉る。
「しっかりするのじゃ!」
「それ以上は近付けさせません!」
すかさずケイナが魔矢発動でキュアティブを付与した矢を、合わせてノーラが援護の銀の矢を射る。
(せめてもう少し開けていて光源があれば……!)
スターライトで精鋭の動きを封じたいノーラだが、ハウンドたちが持ち込んだ光源だけでは微弱過ぎるうえ、十分に接近しなければ足元を狙えなかった。アマテラスの範囲が裏目に出た形である。
(近づいてプリズマティックを……いや、意味がないな)
ソランジュもまた逡巡のすえ結界内に留まった。この地下墓地を昼に変えても陽光が射さないことに変わりはない。かといって攻撃威力を増加させても、仲間の危険性もともに上昇する。
その間にも前衛二人の攻防は続いていた。精鋭の槍捌きは鋭く、回避能力も高い。
だがハウンドたちにはそれらを上回る連携があった。シェールとケイナが回復魔法で支え、ノーラが援護の矢を射るなか、着実にダメージレースで優勢をもぎ取っていく。
その結果。
「これで……最後?」
「みたい……だね……」
ユミルとシーマが最後の精鋭を打ち倒すと、互いに背を預けて座り込んだ。
「なんとか仕留めきりましたね……他のみなさんは奥に進めているといいのですが。もう、ここがどの辺なのかも……」
シェールの言葉に全員が頷いた。射手を追って地下墓地内を闇雲に移動したが、結果的に後続組は邪魔されることなく進めたはずだ。
「待ってください……いま、ラーラさんから念話がきました」
ノーラがそう告げる。信徒を大勢発見したから手を貸してほしいとのことだった。
「では向かうとするか。もう魔力も少ないが、応急手当ぐらいはできるじゃろう」
「まったく、忌々しい場所だ。街の真ん中でなければメテオで破壊してやれるのに……」
そんなケイナとソランジュを先頭にして、ハウンドたちはラーラの待つ場所へと移動するのだった。
◆策謀
そして、最奥の祭祀場では。
「よくゲームの招待に応じてくれたな。その礼ってワケじゃないが、お仲間はここに連れてきてるぜ。おっと、コモンの貧弱な目じゃ見えていないか? 悪い悪い」
ローゲの声は周囲に反響し、その方向は掴めなかった。だが灯りの及ばない暗闇の向こうから物音と人の気配がする。
「ちょっと眠ってもらってはいるがね……おっと、そこから動くなよ? 返してやるから一人だけ取りにきな」
くつくつと嗤う声が響き渡るなか、ハウンドたちは顔を見合わせた。
あまりに見え透いた罠だからだ。
「……俺が行こう」
即座にアイオライトが名乗りを上げ、奥へと歩き始める。
(見えていない、か。可哀そうな奴だ……俺には『観えて』いるがな)
彼はすでにルミナリィを成就していた。その目には奥に待つ教団服に身を包んだローゲらしき男と、その脇を固める護衛らしき精鋭、そしてぐったりした
マーニが確認できていた。
「おっ、いいねいいね! ほら、何もしないからこっちにおいで!」
囃し立てる声に構わず歩を進める。その先の暗闇の中、精鋭たちが音もなく剣を抜いて構えた。
あと一歩でその剣の間合いに入ろかという、その瞬間。
「いまだ、シャルル!」
アイオライトはそう叫ぶと教団服の男の背後に転移した。特殊なループタイを駆使したホルスだ。
そしてそのまま、その背へと湾刀を突き立てた。
「……残念、ハズレ☆」
『真上』からローゲの声が聞こえた。何も存在していなかった場所に男が出現し、手にした剣を振り下ろしてくる。
だがアイオライトは『予期していたように』、その一撃を湾刀の背で受け止める。
続けて剣戟の音が暗闇に響き、多数の人影が激しく動いた。
やがてそれらが収まったとき、そこにはマーニを奪還したハウンドたちの姿があった。
「……へえ、やるね」
ついに姿を現したローゲが軽薄な口調で感嘆する。
女性と見紛うような容姿をした貴族――それがハウンドたちが抱いた印象だった。
「オレが姿を消しているのに気付いたうえで、騙さたフリをしてたのか。面白いねぇ」
「ここまで巧くいくとは思わなかったがな……よく汲んでくれた、シャルル」
「アイオライト様のことですから、なにかお考えがあると思いました」
アイオライトがローゲを相手取る間にムーンシャドゥを成就したシャルルが肉薄、反応した精鋭の攻撃をフェイジングでやり過ごした。
シャルルが動いた時点で他のハウンドたちも状況を察してそれに続き、混乱の中でマーニを確保することに成功したのである。
「騙し騙され……ゲームってのはこうじゃねえとな」
「お戯れが過ぎますよ、閣下」
偽ローゲが教団服を脱ぎ捨てると、使用人のような風体に戻って主を嗜める。背に受けた傷はすでに回復していた。
「うっせー、つまんねーこと言ってんなよ。オレはいま最高に楽しんでるんだからよ……!」
ローゲが手を挙げると精鋭がハウンドを包囲する。
「少し早いがトロフィーはくれてやる……さあ、最後のゲームを楽しむとしようぜ!」
◆終了
場は、乱戦となった。
「「……ファイアワールド!」」
オスカルとユーグは松明の炎を操り、周囲を取り囲む精鋭に対して回復できない手傷を蓄積させていく。
「ローゲは討つ! 邪魔をするな!」
そこをアレックスがルミナの力を付与したローゼスレイピアで攻め立てた。さらに魔法の指輪の能力で二刀流を駆使し、斬りつけていく。
反撃の斬撃はマルチパーリングによる回避と鎧の無効化能力に期待しつつ、数で勝る精鋭を相手に立ち回り続けた。
その最中、シャルルがメンタルキュアティブを用いてマーニを覚醒させる。
「こ、ここは……?」
混乱した様子のマーニだったが、すぐに状況を把握する。だが得物もなく、いますぐ戦えるような状態ではなかった。
「無理はなさらず……わたくしはマーニ様を安全なところへ」
「任せた。ほら、こっちにひ弱いコモンがいるぜ?」
二人を行かせるべくギュンターは精鋭を引き付けるように立ち回り、仲間を巻き込まない射線を確保すると杖を構えた。
「……ガイア!」
不可視の重力波が精鋭を苛みながら突き進み、祭祀場の壁を揺らした。
「おいおい、あんまり無茶して天井が崩れても知らねえぜ……何しろここは年代物だからなあ!」
マントを広げたローゲが飛行しながら肉薄してくると、幻の炎を帯びた剣を精鋭以上の鋭さでアレックスに浴びせる。
「ぐっ……!」
防具で守りを固めた彼をしてもなお、軽視できないほどのダメージ。その実力はバーヴァンオリジンと呼ばれるに相応しいものだった。
「皆、上からの攻撃に注意しろ!」
アイオライトがシュライクの戦技で精鋭を撫で斬りにしつつ警告する。
光源を縫うようにして襲い来る姿はまさしく吸血鬼だった。精鋭は順当に数を減らしてはいるものの、ローゲに各個撃破を許すと状況がひっくり返りかねない。
「急いだほうがいいね。これだけ広いと大丈夫かな……魔法いくよ!」
「承知!」
オスカルの言葉に一度退くアレックス。
「……ファイアボム!」
炎弾の爆発が地下を揺らし、数体の精鋭が瀕死の体を晒す。
「止めだ!」
そこにアレックスがソードボンバーを炸裂させ、回復を許さず仕留めきった。
「ハハッ、やるねー! これでこっちの手駒の残りはひいふう……ま、なんでもいいか! おもしれーしな!」
狂気じみた嗤いが暗闇に響く。彼にとっては、自らの窮地ですら退屈を忘れさせる刺激でしかない。
「……戯言は止めろ。吸血鬼を狩る吸血鬼として、貴様はこの『新月』のユーグがここで滅ぼす……必ずだ」
「えー、オレってそんなに嫌われちゃってんの? なんで?」
「ようやく思い出したのだ……もっとも、貴様は覚えていないだろうがな」
ローゲの名と姿形が、ユーグの脳裏に遥か昔の記憶を呼び覚ましていた。かつて、誤解による吸血鬼狩りで一族郎党をことごとく奪われた際、その元凶となったのがこの男だったのだ、と。
「ははははは! そうかい!」
迫りくるローゲの斬撃を受けつつも、ユーグは高速詠唱を用いてファイアボムを成就する。
爆発の衝撃で両者がともに吹き飛んだ。
「いまです、畳み掛けましょう!」
シャルルの声に、ほとんどの攻撃がローゲへと向かう。精鋭の数が減ったことも追い風となっていた。
「ほら、無茶しなさんな」
「……すまない」
ギュンターがユーグへと回復薬を注いだ魔法の杯を差し出した。あと一撃浴びていれば動けなくなっていたほどの満身創痍である。
やがて最後の精鋭を倒し、これで全員の攻撃がローゲに集中した。
「いいねいいね! さらに楽しくなってきたぜ!」
「黙れ。軽口を叩きたいなら後で存分にさせてやる。いままでの所業と、バーヴァン王について洗いざらい吐いてもらうぞ」
「地上に引きずり出し、朝まで地に縫い留めてやる。陽光の下で塵になる恐怖を味わいながら悔いろ」
そう挑発しつつも、アイオライトとユーグはそれが極めて困難だと理解していた。この場にいるハウンドの誰も、猛烈な再生能力を誇るバーヴァンオリジンを拘束する術をもたないからだ。
そもそも陽光だけでオリジンを滅せられるかどうかも怪しい。万が一に逃亡を許せばまた大量のコモンが犠牲となるだろう。
「そりゃあ魅力的だが……できるのかい?」
見透かしたように嘲笑うローゲ。
――この場で完全に殺しきるしかない。
暗黙のうちにハウンドたちの意思は決定した。
「みんな、やるよ!」
「せっかくの美形だが、さよならだぜ!」
オスカルの炎が襲い、ギュンターの重力波が苛む。
「……いまです、アイオライト様!」
「理解った、シャルル!」
シャルルがフェイントアタックを駆使してリボンでローゲを絡め捕る。飛行速度が著しく低下したところへアイオライトが転移し、ローゲの頭上をとった。
両者は空中でもつれ、錐揉みしながら地面へと落下する。そこへ。
「世に混乱を生む悪しき吸血鬼よ……これまでだ!」
アレックスの渾身の刺突が襲う。切っ先は胸を刺し貫き、その動きを止めた。
「ハ……ハハッ! ハハハハハ!」
瀕死の体をして、まるで狂ったように嗤うローゲ。
いや。
彼は最初から狂っていたのだ。
「これが敗北か……楽しい……楽しいねぇ!」
「……これで、終わりだ」
ユーグが静かに呟き、その首めがけて光の刃を振るう。
「いままでの悪行……出過ぎた真似だったな」
狂声は、それを最後に止んでいた。
◆壊滅
ハウンドたちが勝利の余韻に浸る間もなく、周囲の壁や天井から異音が鳴り響き、祭祀場を地響きが襲った。
落下してきた破片が精鋭の屍体を押しつぶした。見上げると、天井の亀裂がすでに限界を超えている。
「……ここはまもなく崩壊いたします。もとより限界寸前の場所でございましたので」
声に目をやると、そこには偽ローゲを演じた使用人姿のバーヴァンが立っていた。いままでどこに潜んでいたのかと身構えるハウンドたちだが、彼は静かに首を振る。
「主が身罷られた以上は私の役目も終わり……これ以上戦う意思はございません。死出の旅をともにする気がないのであれば、お帰りを」
ローゲの傍らに立ち、恭しく一礼した使用人の頭上に巨大な岩盤が落下してくる。
ハウンドたちはその最後を見届けると、崩壊する祭祀場からからくも脱出したのだった。
地下墓地から地上に戻るとそこには仲間たちが待っていた。
街はまだ混乱の最中ではあるが、バーヴァンが駆逐されたこともあって徐々に平穏を取り戻しつつある。
「マーニ殿ーっ! ケガはないか? 辛いことはなかったか? わ、わらわも心配したのだからな!」
「ありがとうございます……みなさんも、ご迷惑をおかけしました」
ビクトリアの言葉にマーニが深々と頭を下げる。やはり、何からかの薬物で気絶させられていたらしい。
「あの男……ローゲは、この世の全てをゲームだと考えているようでした。自分の敗北すらも、彼にとっては娯楽だったのかもしれませんね……」
バーヴァンとしての永い生とオリジンとしての強大な力が彼を歪ませたのか。その真実は誰にも解らない――いや、理解する必要はないのだろう。
いずれにせよ、忌まわしき『区別なき癒し手』はここに壊滅したのだから。
やがて東の空が白けてくる。
こうしてハウンドたちは、愉悦と破滅を天秤に賭けた遊戯に辛くも勝利したのだった。
6
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参加者
| | c.戦いを望む者同士で戦わせろ。関係ないやつを巻き込むんじゃない
| | ベル・キシニア(da1364) ♀ 28歳 人間 ヴォルセルク 風 | | |
| | c.マーニ殿はメチャ心配だが、被害を拡げてはならぬ!
| | ビクトリア・アイビン(da1579) ♀ 20歳 ダークエルフ ヴォルセルク 水 | | |
| | c.私はこちらを引き受けよう!
| | エクス・カイザー(da1679) ♂ 30歳 人間 ヴォルセルク 火 | | |
| | b.ローゲか。捕らえて情報を訊きたい。ハウンドを見くびってもらっては困る。
| | アイオライト・クルーエル(da1727) ♂ 28歳 人間 ヴォルセルク 陽 | | |
| | b.左様でございますか。ゲームなら勝ちに参りますよ。皆様ご無理なさらず。
| | シャルル・シュルズベリ(da1825) ♂ 33歳 人間 カムイ 月 | | |
| | b.袖すり合うも他生の縁、ってやつかね。バーどもをぶっ潰す。他は任せたぜ。
| | ギュンター・ニコラシカ(da1868) ♂ 42歳 人間 パドマ 地 | | |
| | a.エエンレラの付与と回復補助です。
| | シェール・エクレール(da1900) ♀ 19歳 人間 カムイ 風 | | |
| | a.救出に動くよ。
| | ユミル・エクレール(da1912) ♀ 23歳 人間 ヴォルセルク 陽 | | |
| | c.空中からゼウスで狙い撃ちね。
| | ティファル・クラウディア(da1913) ♀ 26歳 ライトエルフ パドマ 風 | | |
| | a.回復と援護射撃じゃ。
| | ケイナ・エクレール(da1988) ♀ 30歳 人間 カムイ 火 | | |
| | c.バーヴァンを叩き潰すべさ。
| | エルシー・カル(da2004) ♀ 21歳 カーシー(大型) ヴォルセルク 地 | | |
| | c.グリドで地上を制圧します。
| | セリス・エクレール(da2012) ♀ 19歳 人間 マイスター 風 | | |
| | b.場合によっては、きれいさっぱり消し飛ばしちゃおうか?
| | オスカル・ローズ(da2033) ♀ 53歳 パラ パドマ 火 | | |
| | a.救出重視だな。出入口をメテオで破壊して放置するという屈辱を与えても良い
| | ソランジュ・スピース(da2063) ♀ 23歳 ライトエルフ パドマ 陽 | | |
| | b.真に恐るべきは無口な悪だ。多弁な悪ほど油断も多い。
| | アレックス・ブラック(da2081) ♂ ?歳 ヴァンパネーロ ヴォルセルク 陽 | | |
| | b.…許さぬ。マーニ様は必ずお救いする。この命に代えても、だ。
| | ユーグ・ノイモント(da2085) ♂ ?歳 ヴァンパネーロ パドマ 火 | | |
| | a.とりあえず、ライトで明るくします。
| | ラーラ・ヒューイット(da2137) ♀ ?歳 ヴァンパネーロ パドマ 月 | | |
| | a.前衛で戦うよ。
| | シーマ・アルテタ(da2139) ♀ ?歳 ヴァンパネーロ ヴォルセルク 月 | | |
| | c.最初にアイスエイジを使うよ。
| | レナ・アルディーティ(da2188) ♀ 19歳 メロウ パドマ 水 | | |
| みなさん……ごめんなさい……。 | | マーニ・パールツァ(dz0052) ♀ ?歳 ヴァンパネーロ パドマ 陽 | | |
その結末は愉悦か、それとも破滅か
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アルピニオ地方沿岸部で発生した城郭都市の壊滅事件。その黒幕を追うハウンドたちは胡乱な宗教団体へと辿り着いた。しかしそれは、闇で行われるゲームへの始まりでしかなかった。
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