【SE15】魔の妄執

担当留菜マナ
出発2022/12/16
種類イベント 冒険(討伐)
結果大成功
MVPエクス・カイザー(da1679)
準MVPアリー・アリンガム(da1016)
セリス・エクレール(da2012)

オープニング


 ウーディア地方のとある村を襲撃したバーヴァン達。
 その足取りを追っていたハウンド達はとある街を訪れていた。
「バーヴァン達の目撃情報をもとに、村を襲撃したバーヴァン達を割り出していくしかないな」
 帰趨(きすう)の見通せない襲撃事件に、ハウンド達は現状の状況を鑑みる。
 とある村の襲撃を指揮していたのは農林大臣を務めていると語っていたマドルク。

登場キャラ

リプレイ


 中央通り。
 だが、闇に溶け込む者達が牙を剥いた事で悲鳴が上がっていた。
「本来なら闇に紛れて活動するバーヴァンが、ずいぶんと大胆な動きを見せるようになったものだ」
 駆け出したアレックスはバーヴァンの暴挙を食い止める。
「これが『王』の意図によるものかは計り知れないが、奴らと同じ闇の住人として許す訳にはいかない」
 アレックスは瞳に強い意思を宿して宣言した。
「随分バーヴァンが彷徨いているみたいですね。邪悪なバーヴァンは確実に狩り尽くさなくてはなりません」
 自身と前衛の仲間にエエンレラによる日射の力を付与したシェールは闇に溶け込むように物陰に身を隠す。
 そこでノーラはアマテラスを成就させた。
「皆の命は私が守ります。一歩たりともバーヴァンを近付けはしません」
 ノーラはアマテラスの結界を活かして後衛の盾として動いていく。
「皆で協力して確実にバーヴァンを滅ぼしましょう」
「バーヴァンは確実に滅ぼさなければならないわ」
 ノーラの言に呼応するように、ティファルは中央通りの現状を垣間見て魔法の杖を強く握りしめる。
 ティファルはフライを宿すと空へと舞い上がっていった。
「クソ忌々しいバーヴァンは滅すのじゃ」
 ケイナはバーヴァン達を見据える。
「バーヴァンは狩り尽くしてやるべさ」
 街の人に迫るバーヴァン。
 その行く手を塞いだのはガードとアースアーマーを成就したエルシーだ。
 バサラフォームでアイアンフラッシュと同化した腕。
 エルシーは後衛の仲間に目が行かないように敵を真っ向から引き付け、他の仲間が自由に動ける猶予を作る。
「我らの邪魔をするな」
 エルシーに迫ろうとした近衛兵に矢が突き立つ。
「バーヴァンは確実に狩り尽くしましょう」
 シェールはグリーヴァパワーボウを引き絞ってから強力な矢の一撃を叩き込む。
 既に自身にシューティングブレスを成就し終えている。
 彼女は常に移動しながら前衛の仲間を支援していった。
「ゼウス!」
 その時、猛烈な迅雷がバーヴァン達の体を強く打ち据える。
 ティファルがゼウスを敵が一塊になっている所に放ったのだ。
 ノーラはアマテラスの結界の中からバーヴァン達に追撃の矢を放つ。
「皆さん、こちらに避難してください。我々ハウンドが皆さんを護ります!」
 中央通りを駆けながら、アレックスは必死に避難誘導を呼び掛ける。
 失われる命を無くすため、アレックスはバーヴァン達から街の人達を引き離す事を第一に動いていった。
「バーヴァンたらまた悪さを始めたのね~。でも、私が来たからもう安心☆」
 そこにカモミールが駆けてくる。
「街を屋根で囲われない限り、この魔法が極めて有効。皆、プリズマティック、行くわよ!」
 魔法の杖を構えたカモミールの声が響く。
 その声を合図にティファルが地上に降りる。
「プリズマティック、空間は昼、威力2倍!!」
 カモミールはプリズマティックを成就し、仲間とバーヴァン達を聖域内へと引きずり込んだ。
 バーヴァンは日の光に弱い。
「人々を襲う吸血鬼を駆逐していくわよ~」
 カモミールが苦悶するバーヴァンに焦点を合わせてソルを放射する。
 味方のヴァンパネーロには既にレジストサンズヒートを付与していた。
 しかし、聖域内には逃げ遅れた街の人達も含まれている。
「プリズマティックで隔離したとしても、聖域に巻き込まれる人は出てしまう。少しでもバーヴァンを仕留めていくしかあるまい!」
 エクスはルミナパワーを付与したレーヴァティンを戦鎖に変えて鞭のように唸らせた。
 聖域内の日光と重ね合わせるように発火を伴う攻撃で敵を打ち据える。
「街の人を守る事を第一義とする!」
 エクスは故郷を発ったあの日の出来事を呼び起こす。
 最善手を目指し、自身にできる事を尽くしていく。
「バーヴァンども、好きにはさせんぞ!!」
 離れた場所で街の人を襲う近衛兵に対して、エクスはルミナショットを撃ち込んでいった。
「食えはしないが、今日の獲物はバーヴァンって事だね。残さず狩り尽くしてやるから覚悟しな」
 ユミルはエルシーの鉄壁の防御を盾にしながら、グリーヴァイワトオシで斬りかかる。
 ブラインドアタックによる確かな太刀筋はバーヴァンを捉えた。
 既にルミナパワーとルミナシールドを成就し終えている。
 その間にシェールとケイナは傷ついた仲間の回復に動いていく。
 やがて聖域から現実の世界へと帰還した。
「更に続けてプリズマティック、行くわよ!」
 カモミールはプリズマティックを成就し、仲間とバーヴァン達を先程と同じ現象の聖域内へと引きずり込んだ。
 陽光を垣間見た近衛兵は家屋に身を隠そうとする。
 だが、ケイナが放った一条の矢が阻む。
 背後を取った彼女は物陰を活かして敵を牽制する。
「バーヴァンども、お前たちの好きにはさせんぞ!」
 アレックスはローゼスレイピアで近衛兵を斬り裂いた。
 さらにノーラがスターライトを付与したグリーヴァオユミで狙撃し、近衛兵の動きを妨げていく。
「動きが止まっているうちに皆が倒してくれるでしょう」
 ノーラが告げたとおり、近衛兵はエルシー達の集中攻撃を浴びて倒れ伏せた。
 やがて聖域から現実の世界へと帰還する。
 残ったのは近衛兵達のみ。
 一見すると近衛兵達は攻めあぐねているように思えた。
 だが――
「やはり厄介な存在のようだな」
 上空からマドルクが急降下してきた事で中央通りの戦いは苛烈さを増していた。

 その頃、オスカル達は宿屋の部屋で一息ついていた。
 全員分の部屋を確保した後、皆の荷物の番をするために宿に残っていた。
(いきなり尻尾が膨らんだニャ!?)
 トラエがまったりしていると、不意にゾワッと怖気が走り、尻尾が膨らむ。
「ところで、僕の尻尾を見てくれニャ。こいつをどう思うニャ?」
「凄く大きいです」
 トラエが思わず尻尾の話題を振ると、ティアは率直に答えた。
 そんなやり取りで気を紛らわせていたが、トラエの耳が更なる異変を拾う。
 まるで何者かが宿屋を徘徊するような怪しい物音が微かに聞こえたのだ。
 その時、外から助けを求める人々の悲鳴が上がる。
 窓から見受けられたのはバーヴァン達が街の人々を襲う光景。
「ちっ、夜は奴らの時間か! ちょいと油断してたね」
 飛び出そうとしたセイの動きを、オスカルが先んじて制止する。
 オスカルからの目配せに、セイは盗賊の心得に習う。
「トラ姉の尻尾が膨らんだって事は、さっきから殺気を感じてたって事だね!」
 しかし、不穏な気配を感知していたティアは外の様子を見て思わず窓から飛び降りようとした。
 だが、オスカル達に止められた事で事なきを得る。
「全く、久しぶりの姉さんとの任務だというのにいきなりハードな展開になってきましたね」
 アリーは状況を鑑みる。
「バーヴァン達の姿を目撃したと言うことは事態は深刻です。早く対抗しないと……」
 アリーはテレパシーを成就すると、皆の間で情報のやり取りができるように通信網を構築していく。
 同時に宿に敵が潜んでいないか調査を開始した。

(殺気を感じた時の迅速な行動が生死を分けるんだよね)
 気配を殺して部屋を抜け出したオスカルとセイの後に続き、トラエは宿屋の中を移動する。
(あれは……)
 一階を調査していたアリーは違和感を覚える。
 目の当たりにしたのは宿屋の店員が客に牙を立てようとしている姿。
(恐らくバーヴァンですね)
 偽装を看破したアリーはすぐにティア達に情報を伝えた。
「ママ、大変だよ。事件は現場だけじゃない、宿屋でも起きてるんだ!!」
 ティアは店員に扮したバーヴァンをトーチでぶん殴る。
 オスカルの提案で、トーチに火をつけてバーヴァンをぶん殴るという作戦を実行したのだ。
 既にルミナパワーを空いた片手、そしてセイの剣とトラエの爪に付与している。
「ハウンドが居合わせてんだから、三流の悲劇は阻止してやるさね!」
 セイは客に被害が及ばないように、背後からルミパソードで奇襲する。
 彼女のXの入れ墨は背中にあるが、この事を知っているのは親しい友人だけだ。
 正体が暴かれた事で、宿内に潜んでいたバーヴァン達が続々と姿を現す。
「いくよー」
 オスカルは他の者達の安全を確保すると、厨房の火をファイアワールドで操作する。
「ぐわっ!」
 炎は意思を持ったようにバーヴァン達に巻きついていく。
「ルナで攻撃だニャー!!」
 トラエと連携するように、アリーは後方からルナで援護していった。
 さらにセイは外に飛び出したバーヴァンを追いかけていく。
 しかし、そこで思わぬ光景を目の当たりにした。
「ちっ、こりゃ敵に先手を打たれまくりかい!?」
 セイは中央通りで激しい戦闘が繰り広げられているのを目撃する。
 その報告を聞いたアリーは他の仲間に情報を伝えていった。

 兄のエクス達と手分けして、エルーカの行方を捜索していたアステ達は思わぬ事態に遭遇していた。
 キョンのライトとセリス達のランタンの光が照らし出したのは――
(立ち回りをしている子供も気になるけど、吸血鬼を駆除するのが最優先ね)
 矢を番えたアステは成すべき事を心に刻み込む。
「相変わらずバーヴァンは悪さばかりしている様だね。皆で協力してバーヴァンを滅ばそうね」
「このバーヴァン達は滅ぼさなければならない相手とは解ります。数は多いですが、頑張って戦いますよ」
 レナの想いに応えるように、セリスは戦う意識を高めた。
「全く、連中の足取りを探っただけでこんな襲撃に出くわすとは」
 ローザは周囲の状況を照らし合わせる。
「かなり大規模に動いていると言うことですか。まあ、ならば片っ端から叩き潰すのみですわ」
 ローザは決意とともにルミナパワーとスカイランニングを成就していく。
「やっとエルーカちゃんと会えたと思ったら、バーヴァンさんが街の人を襲ってる!?」
 ユナの目線の先には街の人を襲っているバーヴァンの姿があった。
 意を決したユナは左手にルミナシールドを生み出し、右手のスライスシールドにルミナパワーを付与する。
「誰も傷つけさせないんだからーー!!」
 ユナは街の人達を守る意思を示す。
 襲われている街の人の前に出ると、迫り来るバーヴァンを押し返した。
「エルーカちゃんは弓矢で援護お願い! みんなで街の人たちを護ろう!」
「絶対に護るのなのー!」
 ユナの決意に応えるように、エルーカは矢を射続ける。
「人が少ない状況なら、派手にゼウスを撃ち込んでも問題なし!」
 そう判断したキョンはフライを成就させて宙に浮く。
 キョンは戦意を高めるとゼウスを撃ち込める場所を見定めていった。
「皆、アイスエイジを使うね。注意して」
 そこに魔法の杖を構えたレナが警告を発する。
 ユナ達は街の人を連れ添ってその場を離れた。
 十分な距離を取ったレナはアイスエイジを放つ。
 寒度により動きが鈍るが、それでもバーヴァン達は牙を突き立ててくる。
「先手必勝! さあ、掃除を始めましょう」
 そこにローザが上空から敵に接近してデスサイズを振りかざす。
「ウニ、行くわよ!!」
 アステはタータンマントを纏ったユニコーンのウニに声をかけた。
 アステはクロスボウを構えて、バーヴァン達を狙撃していく。
 さらに頭上から凄まじい閃光が奔る。
「一気にいきますよ!」
 キョンが空からゼウスをバーヴァン達に向けて撃ち込んだのだ。
「グリド、行きますよ!」
 この好機を逃さず、セリスはディレクトガガを成就させた。
 風創強化の補助魔法によって、グリドは高度な感電と稲妻の息、伝心の力を得ている。
「頑張って、グリド!」
 託す気持ち、信頼する想いは重なり、セリスは胸に希望の光を灯す。
 バーヴァン達の隙を突くように、突風を吹き放つグリド。
 セリスはさらに機先を制してブーメランを投擲する。
 それはまるで猛禽の飛翔のような軌道を描いて、皆の突破口を切り開いていった。
 セリスはグリドを介して状況を判断し、皆と連携を図っていく。
 そこにソランジュがソルを放射して翻弄する。
 ガントレットを用いて、昼間にチャージされたソルの効果を発揮していた。
 さらにレナが家屋の陰を活かして、仲間が巻き込まれないようにヴィンドスヴァルを放つ。
「貴様ら!」
 それでも近衛兵達は攻め立てるが、シーマは歌いながら優美な動きで敵の攻撃を躱していく。
「残念だけど動きが鈍いよ。自分達を高貴と言うなら優雅に戦わないとね」
 シーマは周囲の状況を見計らいながら、ミタマギリを付与したGrスネークスピアを振り回す。
 確かな刺突とともにバーヴァン達を追い詰めていく。
「油断大敵ですわ」
 近衛兵達に生じた隙を逃さず、ローザは上空から一気に畳み掛ける。
 そこから流れるような動きで巧みに連撃を加えていく。
 しかし――近衛兵達はそれ以上焦らない。
 狡猾な狩人は獲物が罠にかかる時を待っていた。
「相変わらずバーヴァン達は無粋な事をするものだね」
 攻撃を重ねていたシーマは闇に紛れ込む存在に気づく。
「闇討ちを仕掛けようというのは美しさの欠片も無い行為だね。君達の醜悪さが顔に出ているよ」
 シーマの言と同時に、後続から新手が次々と姿を現してきた。
「君達に明日の夜は無いよ」
 シーマは如実に語る。
 セリス達を通じて伝えられたソランジュからの知らせ。
 状況を把握したローザは仲間が集結している場所へと降りた。
「プリズマティックを使う。勿論、威力は2倍、空間は昼、飛行不可だ」
 ソランジュはプリズマティックを成就し、仲間とバーヴァン達を聖域内へと引きずり込んだ。
「頭上からゼウスを……あー、飛行禁止になったー!?」
 その瞬間、キョンは落下してペチャッと地面にへばりつく。
「キョンさん!」
 前に出たユナはエルーカの掩護射撃を受けて、キョンの近くにいたバーヴァンをスライスシールドで斬りつけた。
(……ほんとは誰でも傷つけたくないけど……)
 ユナの願いはバーヴァンには届かない。
 だが――共に戦う確かな絆が希望の光明を齎す。
「アステ姉さん、エルーカちゃん、ユナさんと力を合わせて吸血鬼を倒します!!」
「ユナさん!」
 すぐに持ち直したキョンとエルーカがユナのもとに駆けてきた。
 陽光という思わぬ脅威を前にしてバーヴァン達はもがき苦しむ。
「な、何故、日の光が……ぐわっ!」
 バーヴァン達が周囲の変化に動じていた最中、純白の刀が閃いた。
 魔的と日射を伴うアルビオンの刀身が淡く輝く。
 ヤニがバーヴァン達を斬り伏せていた。
「バーヴァン共、この陽光の輝きを恐れぬのならかかってまいれ」
 ヤニは手当たり次第に次々とバーヴァン達を薙ぎ倒していく。
「私の灰色の脳味噌を効果的に生かして確実にバーヴァンを滅すぞ」
 さらにソランジュがソルを撃ちまくった。
 強烈な魔法と斬撃による怒涛の攻めによって敵の勢いが削られる。
 ヤニはバーヴァン達を斬り倒しながら少しずつ進む。
 さらにアステが成就したピュアリティが放たれた事によってバーヴァンは力尽きる。
 やがて聖域から現実の世界へと帰還した。
「吸血鬼の動きが活発になったけど、ここにも脳筋大臣だかはいるのかしら?」
 アステは仲間から聞いた情報をもとに思案を巡らせる。
 その時、アリーのテレパシーにより、中央通りに今回の事件の黒幕マドルクが現れた事が伝えられた。
 裏通りに行く前に『危ない時はいつでも加勢に行く』と伝えていた兄の姿を呼び起こす。
(加勢に行くのは私達の方みたいね)
 先を見据えたアステは中央通りの方角を見つめる。
(バーヴァン共が加勢に行かないよう気を付けねば)
 ヤニは刀身を煌めかせると確実に敵を葬っていった。

 戦いの趨勢はマドルクとの激闘に関わってくる。
「邪悪なバーヴァンの滅びの物語を紡ぐわ」
 マドルク以外の敵が一掃された戦場で、ティファルは再び上空に舞い上がっていた。
 ストームの暴風で接近してきたマドルクを吹き飛ばす。
「残さず狩り尽くのじゃ。なにせ逃がすつもりはないからのう」
 ケイナは魔矢発動を駆使してプロメテウスを乗せた矢をマドルクに撃ち込む。
 やがて戦域が変わり、裏通りが見えてくる。
「また、あの自称大臣ですか。懲りないですわね」
 カルラを宿したローザはマドルクへと接敵し、斬りつける。
「これ以上、私の邪魔立てをするのなら容赦はしない」
 その壮絶な連撃が迸るのに合わせて、マドルクは剣を振り抜いた。
 距離を取ったマドルクに対して、ティファルが追撃のゼウスを撃ち込む。
「ハウンドを甘く見た事を全力で後悔させてあげますわ」
 マドルクに生じた隙、ローザはそこから渾身の猛撃を惜しみなく叩き込む。
 空に輝く星の如き煌めきと共にマドルクの肩を深く斬り刻み、地上に叩き落とす。
「絶対に許さないからな!」
 さらに男の子が攻め立てる。
「あの男の子、もしかしてスゴく強いの? でも危なそうなら護るからね!」
 ユナは奮闘する男の子に意識を向けた。
「坊主を相手にする暇はないべな。邪魔するならば容赦はしないべさ」
 エルシーは飛来したマドルクの強撃を受け止める。
「確実に仕留めていくよ!」
 ユミルはホルスでマドルクの背後へと転移し、チャージングで攻撃を繰り出す。
 斬撃を浴びせながら、敵からの反撃はルミナシールドで受け流す。
 スマッシュを付与したエルシーはアイアンフラッシュの効果によってマドルクを転倒させる。
 油断――しかし、その慢心は埋めようもない隙になる。
 シェールとケイナは銀の矢でマドルクを地に縫い付けるように狙撃し、上空からローザが切り裂き、そしてエクスが全速力で駆け抜けた。
「マドルク、私がお前を討つ!」
 エクスが閃光の如き速さで放つのはエクスプロージョン。
 強烈な打撃がマドルクの胸に爆発的な衝撃を与える。
「久しいな。死線を感じたのは」
「去れ、悪しき者よ!」
 エクスが告げた通りそれは決着だった。
 致命的な暴威の咆哮を受けたマドルクは散る。
 向ける視線。
「悪しき者って何だ?」
 昏い淵しか知らない男の子はいつの間にか姿を消していた。

 冬の夜、希望の光は絶えず。
 何処か遠くで歓喜の声が。



 4

参加者

b.吸血鬼の動きが活発になったけど、ここにも脳筋大臣だかはいるのかしら?
アステ・カイザー(da0211)
♀ 27歳 人間 カムイ 水
b.エルーカちゃんとバーヴァンさんを止めちゃおう!
ユナ・プリセツカヤ(da0671)
♀ 20歳 人間 ヴォルセルク 陽
a.それでは毎度おなじみの~プリズマティック! 空間は昼!!
カモミール・セリーザ(da0676)
♀ 31歳 ライトエルフ パドマ 陽
c.コレはどこに潜んでいるか分かりませんね。
アリー・アリンガム(da1016)
♀ 29歳 人間 パドマ 月
a.バーヴァンども、好きにはさせんぞ!!
エクス・カイザー(da1679)
♂ 30歳 人間 ヴォルセルク 火
c.ハウンドが居合わせたんだ。宿屋の従業員は守ってみせるよ!
セイ・ローガン(da1834)
♀ 41歳 ドワーフ ヴォルセルク 火
a.バーヴァンは確実に狩り尽くしましょう。
シェール・エクレール(da1900)
♀ 19歳 人間 カムイ 風
a.バーヴァンは借り尽くすよ。
ユミル・エクレール(da1912)
♀ 23歳 人間 ヴォルセルク 陽
a.フライで空中から狙い撃ちして行くわね。
ティファル・クラウディア(da1913)
♀ 26歳 ライトエルフ パドマ 風
a.狙い撃ちと回復じゃのう。
ケイナ・エクレール(da1988)
♀ 30歳 人間 カムイ 火
a.前に出るべさ。
エルシー・カル(da2004)
♀ 21歳 カーシー(大型) ヴォルセルク 地
b.グリドを使って戦うね。
セリス・エクレール(da2012)
♀ 19歳 人間 マイスター 風
c.宿屋で一息ついてたら事件だよ。
オスカル・ローズ(da2033)
♀ 53歳 パラ パドマ 火
a.アマテラスで後衛の盾になります。
ノーラ・ロネ(da2047)
♀ 18歳 パラ カムイ 陽
b.フライで頭上からゼウスを…あー飛行禁止になったー!?(地面に張り付く)
キョン・シー(da2057)
♀ 22歳 人間 パドマ 風
b.プリズマティック、威力は2倍、昼、飛行禁止だ。
ソランジュ・スピース(da2063)
♀ 23歳 ライトエルフ パドマ 陽
a.こちらに避難してください! 我々ハウンドが守ります!!(まず避難誘導)
アレックス・ブラック(da2081)
♂ ?歳 ヴァンパネーロ ヴォルセルク 陽
b.またあの自称大臣ですか。懲りないですわね。
ローザ・アリンガム(da2138)
♀ ?歳 ヴァンパネーロ ヴォルセルク 風
b.前衛だね。
シーマ・アルテタ(da2139)
♀ ?歳 ヴァンパネーロ ヴォルセルク 月
c.事件は現場だけじゃない、宿屋でも起きてるんだ!!
ティア・ターンズ(da2187)
♀ 27歳 フィルボルグス ヴォルセルク 火
b.アイスエイジを使うので用意よろしくね。
レナ・アルディーティ(da2188)
♀ 19歳 メロウ パドマ 水
c.はっ!? いきなり尻尾が膨らんだニャ!?
トラエ・モン(da2209)
♀ 28歳 ケットシー パドマ 月
b.バーヴァン共、この陽光の輝きを恐れぬのならかかってまいれ。
ヤニ・ナーゲル(da2238)
♂ 31歳 フィルボルグス ヴォルセルク 火
 あの男の子、バーヴァン達に立ち向かっているのなのー。
エルーカ・エルルカ(dz0054)
♀ 18歳 人間 カムイ 月


街を蝕むのは

この街は農林大臣である私の手によって、まもなくバーヴァンが堂々と支配する街になる。