【SE14】罪の色は黒

担当成瀬丈二
出発2022/11/17
種類ショート 冒険(討伐)
結果成功
MVPエア・カイザー(da1849)
準MVPトサ・カイザー(da1982)
パメラ・ミストラ(da2242)

オープニング

◆魔の森の遺跡
 ハウンドギルドにひとりの依頼人が訪れた。
 サリアというダークエルフだ。
 香り立つような黒髪、そしてしなやかな肢体を白衣に包んでいる。
「今後の対フンドラゴラ研究のため、魔の森の遺跡を調査したいのです、みなさんには護衛をお願いします」
 長口上だ。だが、言いたいことは分かる。

登場キャラ

リプレイ

◆1
 わたくし、全裸ですわよ?  そう言ったのが誰か‥‥今は語る時ではない。
「あたしは一向に構わん!!」
 しかし、まさにズバーンと、思い切りよく脱いでしまったのは、だれあろう、誰だ──そう、パメラ・ミストラだ。
 サンドラ生まれのすごい奴!
「こちとら薄着が基本のサンドラの生まれ。身体には自信があるのよ」
 ネネバスタを構えて不敵に笑う。
「さ、寒い!!」
 一気にテンションが下がるのだった。
 オーディアの魔の森、今は十一月──夏にはいまだ遠い。
 ともあれ、襲い掛かるリビングガーゴイルの群れ。
 迎え撃つパメラは次々と斬って払う、その勇ましさよ!
 青銅のボディを斬り込むネネバスタ、パメラがこの得物を使いこなすのは、天性と鍛錬の合わせ技からできた、フィジカルゆえだ。
「あれ? 普通の彫像‥‥紛らわしい」
 動きが止まったとみて、切りかかると、本物の銅像だった。

「むう。心の目で見るのである」
 トサ・カイザーは言って、コブシを天にかざす。
 オレ言語開始。
 魔法的な原理は不明だが、カッコイイことを言っておのれを鼓舞するのである──知らんけど。
「こんな事もあろうかと、鍛え続けた我が肉体! 見よ、カイザー家男子が奥義『影筋肉(シャドウマッスル)!』 我が肉体は素敵なり!!」
 トサは背中のXを見せ付けるポージングの後、タロータチにルミナパワーを付与し、ゴーレムを斬鉄の技で粉砕するのである!!
「く、うらぎりそうなせりふやで」
 そう、ガーベラが昔のネタを引っ張り出す。
「はい、隠すんだよ──」
 トウカ・ダエジフがシルバーガーゴイルを打ち砕くトサから目をそらす。
 乙女だ!

◆2
「我、妻となるものは更に素敵なものをみるだろう‥‥」
 トサの言葉にトウカは軽く手をたたく。
「はいはい」
 トウカはサリアに向き直った。
「私も魅せるか。サリア、私は誰の挑戦も受ける! 本気で来い! 愛する者を守る時、体を張ったネタを思いついたとき、ダエジフの竜犬は──一騎当千」
 その瞬間、シルバーガーゴイルの魔力が高まる。
 水流がトサを薙ぐ。
「むう、水芸とは猪口才な!」
 トサと言えど、さすがに魔法はさばけない、水流がトサの足を砕く勢いだ。
 トウカはパドマの上級魔法クラスの破壊力があると判断した。
「冗談じゃない! 脱いでたまるか―!!」
 一方、エア・カイザーは脱衣衝動に駆られる。
 高貴なる抵抗だ。
 だが、カイザー家のものがそれを行った時には、壮大な前振りとなる。
 おまけに、エア当人がイロイロ準備した結果、魔力がすごい状況になっている。
 結果脱衣衝動に駆られた時、得物が邪魔になるのだ。
「サリア、僕を怒らせたな」
 怒りのエア。サリアはそのプレッシャーに負ける。
 おお、エアから黄金の光が、比喩でなしに昇っていた。
 エアはカルラを使った。体を張った怒りだ!
「太古の昔から、どこかで聞いたグリーヴァの伝説によると、NINJAは脱いだほうが強いんだ! 受けて散れ!! 奥義『ACL0!』」

◆3
 エア、彼女は奥義『ACL0』もとい、カルラの光とともに、黄金の尾をひく、流れ星となった。
 そのままエアは全力で、サリアをタコ殴りにする。
 情けや容赦のない、四倍速の乱れ打ちであった。
 ルミナパワーが伴っていない四肢の打撃は弱い。
 だが手数が違う。
 単純に言えば、殴った(中略)殴った、さらに殴った。
 あるいは、オラオラッシュか、無駄ラッシュか。
 ともあれ、エアの戦いは、嵐のごとき乱打だ。
 拳、蹴りあるいは、ヘッドバットを交えての攻撃。サリアは非凡なダーナではないが、格と覚悟が違いすぎるのだ。
 ともあれ、遠くから見ていた、トウカは思った。
 かわいそうだ、と。
 トウカは、そんな憐憫の情をサリアに向ける。
 これが脱衣の力に手を出したものにとって、お似合いの末路だ!
 当のサリアがどう思うかはわからないが、トウカにとっては、十分有情な評価だろう。
 だからトウカは戦っている間の間に、グローブをはめ直した。
 グラブの特殊能力──褐色の胸を叩きドラミングする。
 雄たけび、雌たけびがとどろく。
 そのプレッシャーが、サリアの動きを止めさせた。
 一瞬のスキだった。それでもエアには十分だった。
 エアの流星パンチがサリアの胸板を砕いた。
 そのあとで、エアは暴れまわったが、カルラの持続時間が切れて、反動で倒れてしまった。
 サリアは袋叩きにされたが、一命は取り留めた模様。

◆4
 そして──。
「往生せいや!」
 トサが全身を血に染めつつシルバーガーゴイルにとどめを刺す。
 リビングガーゴイル六体を撃破したパメラが援助に回ろうとしたが、その必要はなさそうであった。
「ガーベラ!」
 トウカがガーベラを探す。
 この一団、カムイがいないのだ。力押しは出来るが、汎用性は微妙にかける。
 ともあれ、ガーベラがキュアティブと言いながら、トサやエアと言った、けが人たちに回復薬を飲ませ、九死に一生を得た。
「あー死ぬかと思った」
 命は大事にすれば一生使える。昔の武器商人の言葉だ。
 無言のまま、トウカはサリアに白衣を着せかける。
「立てサリア。お上もといハウンドにも慈悲はあるのである──しかし、今はキリキリと、吐くがいい」
 トサが促すと、サリアは自分の背景に関していくつかの事実を語るのだった。
 その情報はハウンドギルドにとって大事なものかもしれない。
 今はまだ動けない、それも、また定め。

◆5
 ともあれ、ハウンドたちはKillerQueenにたどり着くと、疲れを互いにねぎらった。
 今日のシェフのお任せランチを楽しみにしつつ、ハウンドたちは互いの報告書を確認する。
 今回の一件は、俗でいうところの依頼主が裏切るというパターンの依頼だ。
 関わったハウンド全員にとって、後味がいいとは言えない。
 だが、サリアの裏切りっぷりが、あまりにも堂に入り、ツッコミを入れるスキが無かったのだ。
 と、ガーベラが分析した。(彼女もいい感じのボケ要員だが)
「しかし、あのガーゴイル壊れていたみたい」
 パメラが全部と戦うと、さすがの自分でも手間取るだろうと判断したようだ。
「前にもあの遺跡に連れ込んでいた? ‥‥死のワナとか」
 検証しようという、そのパメラの言葉をトサが引き取る。
「ともあれ、銀のガーゴイルは壊れていなかったようであるな。おそらく、あの場にいたガーゴイルの首魁であろうな。ともあれ、魔法らしい攻撃を行うとはさすがに予想外であった」
 そう言いながらも、トサは腕を組みつつ、何度も感慨深げにうなずくのである。
「ええと、みなさん恥ずかしいところを‥‥」
 自己暗示がショックで解けたらしいエアは顔を赤くするのだった。
「マッタクモッテ──アナガアッタラハイリタイ‥‥」
 消え入るようなエアの声。
「しょうがないよ。フンドシカルトじゃあな、あのサリアも体はよかったよなあ」
 そんな気の無い、トウカの言葉であったが、微妙なニュアンスを含んでいるように聞こえた。
(その言葉、誤解を招くだろう)
 ガーベラ以外のその場で思ったことはそれだった。
 なお、ガーベラは十歳児なみの思想なので、思いもつかない。
 ともあれ、ハウンドたちのもとに熱いスープが運ばれる。
 トマトとタマネギ、それに豚肉を一緒に煮込んだだけの料理だ。
 腹にはたまる、な。
 そんなことを考えつつ、ハウンドの一段落は終わりを告げる。
 だとしても、ハウンドの探求心は──終わらない!



 6

参加者

a.私は誰の挑戦も受ける!
トウカ・ダエジフ(da1841)
♀ 27歳 ダークエルフ ヴォルセルク 地
a.冗談じゃない! 脱いでたまるか―!!
エア・カイザー(da1849)
♀ 26歳 人間 ヴォルセルク 風
b.見よ。カイザー家男子が奥義・影筋肉! 我が肉体は素敵なり!!
トサ・カイザー(da1982)
♂ 25歳 人間 ヴォルセルク 陽
c.あたしは一向に構わん!!w
パメラ・ミストラ(da2242)
♀ 24歳 人間 ヴォルセルク 水
 やぶれかぶれやー!
ガーベラ(dz0030)
♀ ?歳 シフール カムイ 月


黒と銀が罪を紡ぐ

覚えていて下さい、これが私が最後に脱ぐ下着です。