デユルガー夜を駆ける

担当成瀬丈二
出発2022/01/15
種類ショート 冒険(討伐)
結果大成功
MVPカモミール・セリーザ(da0676)
準MVPエルシー・カル(da2004)
アンドレ・カンドレ(da2051)

オープニング

◆目覚メヨ──
 そのデュルガーは、深き眠りから目を覚ました。
 どれだけ眠っていたのだろうか?
 そんなことは分からない。意味もない。

 しかし、コモンを蹂躙したい衝動があった。

登場キャラ

リプレイ

◆夜更けはとうに過ぎて
「──ゼウス!」
 高速詠唱で、ティファル・クラウディアが雷撃を放った。
 パドマの魔法、ゼウスだ。
 デュラハンの胸板をしたたかに打ち据える。
「プリズマティック!」
 満面の笑顔で、カモミール・セリーザが魔法を成就した。
 敵味方まとめて、特殊な空間に引きずりこむ魔法だ。
 この空間の中は『昼』であり、空を飛ぶものは全て地に落ちる。
 インプたちは突然の異常に、地に落ちて戦闘意欲を失った。
 しかし!
「小賢しい!」
 デュラハンは不動。怯えた様子はない。
「多分、コモンならば真夜中にたたき起こされた程度のことだろうな──我と愛馬は退かぬ!」
 そこにアンドレ・カンドレが巨大な騎乗槍(対ドラゴン用と呼ぶべきものだ)を構え、愛馬に乗って突貫する。
「面白い! 黒騎士アンドレ突貫する!」
「デュラハン──受けて立とう」
 長大なランスが馬の体重も加えてチャージングをかます。ダークパワーも付与されており、対デュルガー戦にも十分な威力を発揮する。
 果たして交差はアンドレの勝利に終わった。
 デュラハンは一歩もひかず、胸甲の一番厚いところで受けて立つ。
 だが!
 デュラハンの胸甲には、こぶし大の大きな穴が開く。
 出血こそしないが、かなりの深手である。

◆騎士の価値を問うな
「おもしろいべ、守りを固めた者同士のガチの戦いを所望だべ!」
 意気の上がる、エルシー・カルはアイアンフラッシュを構えなおした。
「ガチ? 本気を出すぞ」
 左腕で抱えられた頭の目がぎらりと光った。
 魔眼だ。
「いかん、みるな!」
 そう、嫌な予感を感じた、ケイナ・エクレールが叫んだ。
 しかし──遅きに失した。
 恐怖に屈したのだ。
 自己保存という勇者にとってはもっとも恐るべき怪物に自らの勇気を食い荒らされるエルシーとアンドレ。
 ヴォルセルクは魔法耐性が低い傾向がある。
 加えて戦技魔法などが高レベルの戦いでは必須であり、消耗が激しい。
 故に魔法耐性が低下する。
 なお、ベルクート・クレメントは辛うじて耐えて、インプにファイアボムを放つ。
 インプたちは大地に落ちている。爆風になめられて、肉体の維持もままならない。

◆デュラハン攻略
「水よ清めよ! ピュアリティ」
 散らばったインプたちに、アステ・カイザーが浄化していく。
「むう、ドラゴンの力でパワー百倍じゃ!」
 ルミナリンクを成就した、ミーユ・ノエルは、様々な力を周囲から借り受けた。
 ムーンドラゴンが飛行能力を発揮できないのは痛い。
 ミーユはタイマソードを構えて、デュラハンが騎乗する、首なし馬、コシュタバワーに近接を試みることにする。
 そのフォローに入る、シェール・エクレールであった。
「あっけなく浄化されたから、首なし相手に戦うしかないよ‥‥エエンレラで浄化を皆に付与したけどね」
 ティファルは相変わらず、デュラハンにゼウスを撃ちこむ。
 また、ミーユのムーンドラゴンがルナを高速詠唱で成就して、確実にダメージを与えていく。
 馬上だけあって、仲間は巻き込みにくいのだ。
 ミーユは近づいてパンドラで封印できないか? そう考える。多少の攻撃は竜の鱗で弾けるはず。
 しかし、ケイナが弓に矢を番えようとするより早く、デュラハンがコシュタバワーとタイミングを合わせて突貫。
 デュラハンはケイナを蹄で踏みつけたあとで、二メートルある巨剣を振り下ろす。
 シンクロアタックだ!
 ケイナは転がって、蹄からは身をかわすが、振り下ろした剣は逃れられない。
 肩を割る一撃。ケイナは苦痛で思わず矢を取り落とす。
 そして、意識がとんだ。体力が落ちたところに瘴気が影響したのだ。
 デュラハンはデュルガーだ。
 瘴気が今まで効果を発揮しなかったのは、単に体力がみな十分にあったからである。
 しかし、ミーユがコシュタバワーに突貫。タイマソードを落とし、脚にしがみつく。

◆ウーディア冬
 ミーユという伏兵に対して、デュラハンは十分に対応できない。落馬する。
 脚から降りたが、驚きは隠せないようだ。
 そこにシェールがヨウコストリングで動きを封じる。
(死ぬかと思ったのう)
 ミーユが蹄の乱打に耐えている、竜の鱗に驚くのだった。
 これで一生分の運を使い果たした気がする。
「聖水よ縛れ、魔を戒めよ!」
 アステがアプサラスをデュラハンに打ち込む。
 これは抵抗された‥‥らしい。

「プリズマティック、二重聖域よ!」
 カモミールが聖域の中から別の聖域に引きずりこむ。
 この聖域は昼であり、ダメージは倍だ。
 ティファルがギリギリでゼウスを撃ちこむ。
 これ以上は乱戦になり、範囲魔法はムリだ。
 コシュタバワーが霧散化を始める。
「こうなったら! 浄化狙い!」
 シェールがヨウコストリングでデュラハンに全力で撃ちこむ。
 鎧は頑丈だ。しかし、この聖域ならば!
「見事だ。勇者たちよ」
 デュラハンは消え去った。
「二番煎じでピュアリティ!」
 アステの攻撃で、コシュタバワーは、主の後を追ったのだった。
 立ち上がったケイナがけが人たちの治療に動く。
 しばらくして、アンドレとエルシーが異常から立ち直った。
「あれが『恐怖』だべか?」
 エルシーがみなに詫びた後呟いた。
「あれ『も』恐怖だ」
 アンドレがそう続けるのだった。

◆夜の向こう側へ
「遺跡の守護者を倒したのじゃ、遺跡に異変があるのではないかもしれぬのじゃ?」
 ミーユが提案を口に出した。
「なるほど、異変に乗じてイロイロ出来るかもしれぬのう。もう昼も夜もない。兵は拙速を尊ぶからのう!」
 ケイナがそう言って、今が遺跡の調査をする好機と論じた。「まあ、良く分からないべ。でも──今は負ける気がしないべ」
 強力なデュルガーらしいデュラハンを倒したことで、エルシーも意気が上がる。
「まあ、魔力や矢が残っているうちに、物見というのはいいアイディアだね」
 アステも自分の手札を確認して、大きくうなずいた。
 遺跡の奥まった岩盤の上に、卓の上にはカギのかかった宝箱があった。
 一同が調査すると、中には何の革かもわからない、触れるのも禍々しいかんじのする不気味な巻物を手に入れた。
「むう‥‥きっと禁断の知識ですね──放置するわけには、いかない」
 シェールがよく分からないが、敵を知れば、備えが立てられると主張。
 ベルクートの見立てでは、巻物の中身は、古代ルーン文字の亜種らしい。
 とはいえ、その場では、概要の解読すら出来なかった。
 この巻物の分析はハウンドギルドにゆだねられる。
 意外と言うべきか、順当と言うべきかは判然としないが、持ち帰り分析した結果、後日にこの巻物が、ディスミゼルに繋がる『呪いの書』であり、シェールの判断が正しいと判明することになる。

 また、遺跡の最奥には、諸々の種類の古い不気味な武具がいくつも安置されていた。
「黒騎士と名乗れども、この武具は禍々しすぎる‥‥回収するべきだろう、戦いに備えて」
 大体の意見が一致するところは、この武具がデュルガーの武具であると思えた。
 アンドレはこの武具がデュルガーの幹部が使うのではないか、と推測した。
 調べれば、デュルガーの装備に対策を立てられるという論旨だ。
 ハウンドたちは多かれ少なかれ、これらの武具は、外見だけでも、コモンが使うとよくない影響がありそうと感じている。
 ならば、ハウンドギルドで回収したほうがよいだろう──処分するのは後でも可能だ。
 ということで、ハウンドギルドから応援を呼んで慎重に回収する。
 これらの武具は、ハウンドギルドで厳重に保管され、同時に研究されることとなる。
「何事も無ければいいのに──」
 ティファルはそう祈った。
 幾つかの石板が出ており、これには古代ルーン文字で幾つかのデュルガーのものと思しき書きつけがあった。ハウンドギルドでの分析によれば、カイル村の遺跡は『神代時代に高位のデュルガーたちによって設けられた一種の戦略物資倉庫』だという。
 この役目を感じた、周辺のデュルガーが、本能的に遺跡の防衛のために集まってきていたのではないか、と推論が出てきた。
 いずれにせよ、戦略物資とまで言われるレベルの武具を回収。

 邪神かデュルガー王かは不分明だが、デュルガーにとって、、かなり大きなウェイトがあると思われる『呪いの書』を、ハウンドギルドが確保したのだ。
 もはや、デュルガーたちにとって遺跡の価値はなくなるはずだ、とされる。
 故にカイル村への脅威は減る。
「じゃあ、もう奪うべきは奪ったから‥‥って山賊か海賊みたいな」
 と、カモミールがデュルガーの拠点のひとつをつぶしたことをシンプルに喜ぶのだった。
 だから──ハウンドの戦いはつづく!



 5

参加者

b.インプを弱まらせてから、ピュアリティで浄化するしか無いわね…
アステ・カイザー(da0211)
♀ 25歳 人間 カムイ 水
b.プリズマティック! 空間は昼! 飛行不可!! いくわよ~☆
カモミール・セリーザ(da0676)
♀ 31歳 ライトエルフ パドマ 陽
b.エエンレラの付与とインプの排除に動きます。
シェール・エクレール(da1900)
♀ 17歳 人間 カムイ 風
z.よろしくお願いします。
ティファル・クラウディア(da1913)
♀ 25歳 ライトエルフ パドマ 風
a.回復じゃ。
ケイナ・エクレール(da1988)
♀ 28歳 人間 カムイ 火
a.首無しをぶっ飛ばすべさ。
エルシー・カル(da2004)
♀ 19歳 カーシー(大型) ヴォルセルク 地
a.俺も黒騎士と呼ばれた男だ、首なし騎士の決闘に応じるぜ!
アンドレ・カンドレ(da2051)
♂ 50歳 ダークエルフ ヴォルセルク 月
a.短期決戦仕様じゃけえ、10分X3しかもちゃせんぞ。
ミーユ・ノエル(da2134)
♀ ?歳 ヴァンパネーロ カムイ 地
 「強そうだな──正面切って戦う?」
ベルクート・クレメント(dz0047)
♂ 24歳 パラ パドマ 火


勇者のもとへ

夜の中、デュルガーはハウンドたちに命じた、勇者のもとへ連れて行けと。