【SE07】水底のドラゴン

担当成瀬丈二
出発2020/11/12
種類ショート 冒険(他)
結果成功
MVPパルティ・フォルトゥナ(da1820)
準MVPナイン・ルーラ(da1856)
ベドウィール・ブランウェン(da1124)

オープニング

◆新魔法はいずこ?
 ガーベラは、定住していない性ゆえ、情報も知っていた。
 それを新魔法の調査に役立てる。
「うちのとっておきのしりあいがいるわ。たしか、ぐれこにああたりや」
 ドヤ顔であった。
 昔(?)に引退した冒険者だそうだ。確かパドマのはず。

登場キャラ

リプレイ

◆戦の支度
「ウォータードラゴン‥‥にしては、なんか禍々しいけど、ダークサイドかな──?」
 そう呟く、リザ・アレクサンデルだったが、大きな肯定を、ナイン・ルーラだった。
「あの、しゃれこうべを思わせるウロコは、間違いないです──ダークウォータードラゴンです、少なくとも、以前に会った経験はあります」
 ただ、具体的な力は分からないという。
「挑発しかねーな、ナインさんは策があるみたいじゃねえか?」
 パルティ・フォルトゥナの言葉は肯定する。
「まあ、レガートさんはいい顔をしていないみたいですが」
 何も正面から激突するだけが、ハウンドの流儀にあらず、と、ベドウィール・ブランウェンは、リザの好きな言葉を思い出した。
 即ち『機変』である。
「相手が魔法を使ってくれれば、シンプルに気絶させることが可能ですが、使う様子なさそうです」
 ベドウィールは算段が狂ったようだ。
「何発か魔法を使わせればミタマギリが通るようになると思いますが‥‥」
「魔法使わないみたいだから、カウンタースペルが唸らないぜ」
 パルティは少し不貞腐れ気味だ。
 そんな彼女に笑顔を向けるリザ。
「行くよ──ケンカを高値で売ってくるから」
 言ってリザは船べりから、水面に身を躍らす。つづくナイン。
 そのまま、水面に立つ‥‥ふたりが準備した魔法はウォーターランニングだ。
 手にする水の剣はブレードofローレライ。
 今回の戦場ではもってこいの得物だ。

◆序盤戦
「動きが止まった?」
 DウォータードラゴンはKiaiを込めた。
 パルティの目が細まる。今、彼女が待っていたタイミングだ。
「それを待ってたぜ──カウンタースペル!」
 ちなみにDウォータードラゴンが唱えようとしていたのはミストフィールドである。
 少しは頭を使おうとしたのだ。
 むろん、仙級魔法を打ち消す、パルティの巧みさに勝てず、魔法は消えた。
「魔法の準備中に回避は出来ないよね‥‥高速詠唱ならともかく!」
「囮任せます」
 リザに背中を任せるナイン。
「布石は惜しみません」
 上からベドウィールがナインに声をかけた。
「ウィールが嫌がらせしてくれるって」
 舌を出し、ブレードofローレライを水中に撃ちこむリザ。
 この水剣にはベドウィールがミタマギリを付与している。
「うーん、魔法一発だけじゃ‥‥相手の魔力を削れないか」
 ならば、つづく連撃で少しづつでも削るのみ。
 リザは決意を新たにする。
 ナインは微妙に距離を取って、水中に潜った。
「まったく人聞きが悪い‥‥」
 ベドウィールは水面に近づいたところで、一発ダーツを投げようと、水面に目を落とす。
「まだ、ダーツの間合いには入りませんか」
 ナインもけん制に入りつつ、少し水中へと身を躍らす。
(あれが沈没船?)
 船倉らしき部分に大穴が空いた船だ。

◆まだまだ戦いはつづく
(私に注目されたら、向こうの方がスピードが早いですから‥‥そうなったらドキドキするほど大ピンチです)
 パルティがウォーターワールドの魔法を成就。
 操られた水が‥‥という誘いである。
 ダークウォータードラゴンが何かをしようとした──おそらく効果がないことからカウンタースペルの類かもしれない──しかし、パルティの力量の方がDウォータードラゴンより一枚上手だったのだ!
(チャンスだ!)
 魔法を成就したことで、相手の魔力が削れたことを確認。
 リザが一気にブレードofローレライを放つ。
 しかし、竜の鱗が弾いてノーダメージ。とはいえ、ミタマギリの効果は通じるのだ! それでもDウォータードラゴンは魔力を削れない、ガッツのあるドラゴンだ!
 リザは水上へと移動していく。それに連れてドラゴンも水上へと進路を向けた。
「待ってましたよ!」
 ベドウィールが銀のダーツを投げる。無論ミタマギリ付与済みだ。
 ダーツは水中で精度は落ちて、逸れるが、当てることが目的ではない。相手を動かすための挑発だ。
「水と大地のはざまから、空と水のはざまにようこそ」
 禍々しい青いドラゴン──その鱗一枚一枚がしゃれこうべを思わせた。
「当たればいいのですから‥‥いつものお仕事ですよ」
 ベドウィールがダーツを放る。
 水面近くまで姿を現したDウォータードラゴンに突き立つダーツ。
 今度は竜の鱗で弾き切れなかったようだ。
 しかし、傷らしい傷は負っていない。
 水面に飛び出し、猛禽の様に襲い掛かるブレードofローレライは、リザの放ったもの。
 ルミナパワーを付与されていた、その一撃で水中にどす黒い血があふれる。
 続けて、パルティがウォーターワールドで水を操り、水塊から氷の矢を放った。
「これでかったもどうぜんや!」
 シフールのガーベラが、腕を組み戦場を見下ろす。
 それから数十秒、一進一退の戦いが続いた。

◆勝負の終わり
「腐ってもドラゴンというべきですか」
 とは、ベドウィールの弁。
「ナインさんの話では普通のブレードofローレライなら何発も浴びせないと倒せないそうです」
 なお、このベドウィールが言う普通とは、他の魔法を付与していないことを指す。
 ルミナパワーなどを付与していれば話は変わるのだが、魔法は定量化できない以上、ここではそれを語るまい。
 その船上のベドウィールめがけて、Dウォータードラゴンが大きく口を開く。
「ウィール危ない!」
 リザが叫ぶが、時は遅かった。
 口から水弾が放たれ、ベドウィールの守りも間に合わず、鎧ごと彼の体を破壊する。
 船べりにいたため、水中へと落下する‥‥かに見えた。
 しかし反対側のへりを掴んでベドウィールは辛うじて、水中落下を防ぐ。
「ウィールの仇!」
 リザがブレードofローレライを操る。
「生きてますよ」
 水に関する護りを得ていたが、自然現象や魔法、竜の息は違う。
「‥‥ウィールをよくも!」
「何でそんなイキイキと言うのですか?」
「今、帰ってきました!」
 ナインの帰還だ。手にはふたつの宝珠を持っている。
 甲板に上がったベドウィールに、パルティが回復薬を渡す。
「命の差し入れありがとうございました。この鎧で無効化しなければ──死んだと思いますよ。今は転進です!」
 ベドウィールの声にレガートは舵を切る。
 ──新たな叡智めがけて。

◆得られたものは‥‥
 そしてオーディアのハウンドギルドにこの新魔法らしい資料は研究されることになった。
「こ‥‥これは」
 パルティを中心とした研究員たちが懸命に、術式をパドマの知識で読み解く。
 得られたものは‥‥『アイスエイジ』──水のパドマの魔法だ。
 しかし、具体的な効果や、成就することで何が起きるかは──分からない。
「そう言や、修道院でもそんなこと言ってやがったな」

 一方で、もうひとつは水属性のマイスターの秘術。
 ガーゴイルの判断力『も』底上げしてくれる魔法だ。
 これは素直に成就すれば力を発揮するものであり、後は汎用化に向けて鋭意努力。
 魔法の名は『水創強化』と呼ばれる。

 このふたつの魔法が時代にどのような足跡を残すか‥‥それは今はまだ分からない。
「もう、水の戦技は出てこないようですね」
 ナインが得た魔法の成果を誇らしげに聞く。
「もうひとつくらい出てもバチは当たらないと思うけどね」
 そう、気軽な返答をするリザ。
「あのドラゴンとはいずれケリをつける必要がありそうですが、今は無事を祝いましょう」
 ベドウィールはそう言って、生還を感謝するのであった。
 ──だから、ハウンドの冒険は‥‥つづく!



 9

参加者

a.水面に顔出すように誘導出来るとやりやすいんだけどなあ
リザ・アレクサンデル(da0911)
♂ 20歳 人間 ヴォルセルク 水
c.何発か魔法を使わせればミタマギリが通るようになると思いますが…
ベドウィール・ブランウェン(da1124)
♂ 23歳 人間 ヴォルセルク 月
b.今までと違って遠距離火力があるんで打ち消しやりつつ攻めてもみるよ。
パルティ・フォルトゥナ(da1820)
♀ 39歳 人間 パドマ 水
a.水中活動は出来ますので、こちらで。水面まで誘き寄せられれば御の字ですね
ナイン・ルーラ(da1856)
♀ 26歳 人間 ヴォルセルク 水
 ど、どらごんすてーきや!
ガーベラ(dz0030)
♀ ?歳 シフール カムイ 月


そうだグレコニアに行こう

沈没船から水属性の魔法をふたつ得るチャンス──しかし、これは逆境だ! さあ来いドラゴン!