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ローレックの街に希望を

参加無料のチャットイベントその1「ローレックの街に希望を」について
21/11/02

 ドローレムが迫るとされるローレックの街。その住人は、当然ながら、多くが不安に襲われていた。
 不安は解消したほうがいい――今回の場合、それはなにも、親切や、パニック防止といった、一般的な理由だけではない。以下に記すのは、まだ未確認・不確定の面も多々あるものの、決して無視できない二つの事情だ。
 事情その1。ドローレムの進行遅延は、オーディア島特有の魔法的特異性が、一種の結界として作用しているためではないか、という論評があること。
 事情その2。ドローレムのボディ構築やその動作が、デュルガーのなんらかの儀式によって左右されているのではないか、とする分析があること。
 この二つの事情はいずれも、その地に存在する者、すなわちローレックの街の住民の心身動向が影響する可能性が高い――メッチャわかりやすく言い換えれば「みんながビビって尻込みすればするほど、ドローレムが速くなったり強くなったりするんじゃないか」ということだ。
 つまり、それを回避するには、住民らの勇気や闘争心を高め、不安や恐怖を軽減すればするほどよい、というわけだ。
 ローレック王もすでに対策に動いており、鎮魂祭(ハロウィン)の活用や、新たな祭事の創出も急ピッチで進めているようだ。だが、やれることはなんでもやったほうがいい――というわけで、ハウンドらにも協力が求められた。ドローレムと対抗する、すなわち街を守る主役たるハウンド自身に、ピーアールやプロモーション等をしてほしいということである。
 ハウンドとしての強さを見せるパフォーマンスか。腕っぷし披露や模擬戦、ちょっと趣向を変えて我慢強さを見せるのもありだろう。
 勇気を与えるような演説か。いや、優しく話しかけるだけでも効果はあろう。
 住民に緊急時訓練を施すか。体の備えは心の備えだ。
 演奏や大道芸や料理で元気づけるのもよいだろう。変わらぬ日常こそ何よりの対抗策だ。
 ハウンド個々の働きが、住民個々に響き、それらを集めて、巨大ゴーレムに抗う‥‥やれることは、やってみるべし、だ。

[本イベントについて]
 特設チャット「ドローレム対策室」を用いて行なう、無料で誰でも楽しめるダイス&ロールイベントです。
 開催期間は10月22~24日です。
 各日、1キャラあたり1回、ダイスを振ることができます。ダイス目の合計が高いほど、よい結果を残せたことになります。3日間合計の目標値は3500であり、ここに届けば成功です。さらに多ければ多いほど、リアイベ(主にグラシナ)にいい影響を与えます。
 ダイスは、チャット発言欄に、半角で[d100]と入力することで振ることができます。どんな行動をするかを発言し、続いてダイスを振り、ダイス目に応じたロールプレイをするのが一連の流れです(ロールプレイは省略されても、ダイス目はカウントされます)。
 チャットイベントは終了後、報告書(リプレイ)にまとめられます。また、優秀貢献者には褒賞が与えられます(別項参照)。
 皆でダイスと発言を行い、よりよい成果を目指しましょう。

[褒賞について]
 もっとも高いダイス目を出したキャラ(優秀貢献者)には、ギルドより褒賞が与えられます(同数者複数の場合、その全員に与えられます)。
 褒賞は「無料ガチャポイント200点」と、「C、B、Aランクの中からお好きなカード1枚(オンリーワン系を除く)」となります。
 優秀貢献者の発表は、イベント終了後、同チャット内で行います。選ばれたキャラは、発表後1週間以内に、欲しいカードをチャット内で発言してください。
21/11/02

「スクープ! ハウンドの奇妙な奮闘」

 ここ数日、ハウンドギルド所属の者がローレックの街において奇妙な活動を繰り広げている。
 ローレック王公認の活動ということらしいが、不安におののく住民の目にはどう映ったのか。私、パラッチ・スクーパーがこの目で見た出来事、その雑感を、この羊皮紙回覧でお届けする。

[故意か暴走か!? 混沌の大宴会(観察1日目)]
 まず私が発見したのは、住人を勇気づける演説や、ハウンドの頼もしさをアピールする姿であった。
 セラフィナ・ヴェント(da2149)なる、可愛らしくも頼もしいパラの少女(だと思うが、パラなのであるいは熟女かもしれない)の演説に続き、ビア・ダール(da1972)という貴族風のドワーフが、ハウンドの武勇伝を熱弁。
 その勇姿を実証するべく、キョン・シー(da2057)なる珍妙な姿の女性が、鳥のように空を飛んで見せ、さらにムーン・シャドウ(da2079)というヴァンパネーロとおぼしき女性は、見事なジャグリングでエンタメだけでなく手先の器用さや反射神経までアピールするという妙技を披露した。
 もっとも、ブシラ(da1951)というキティドラゴンはグリーヴァナイトな姿でふんぞり返って強さをアピールしようとして、子供になつかれるという始末。チャウ(da1836)なるシフールが見せた『きょうりょくな戦車』とやらも、なんと牽き手がモルモットで、どう見てもハウンドの頼もしさアピールには繋がっていなかったと思われる。しかし、住民らには久々の笑顔を見せる者もいたため、一概に批判するつもりは、筆者にはない。
 しかし、である。コー(dz0021)なるシフールがリンゴをかじって「酸っぱああああ」と悶絶し、コニー・バイン(da0737)なる農夫がぺこぺこ謝っていた出来事に関しては、筆者にもどのような深い意図があったのか未解明のままとなっている。
 またこの日については、夜通し続いた盛大な宴会にも触れねばなるまい。
 セイ・ローガン(da1834)なる女ドワーフがこの宴会の首謀者と筆者は見ているが、当人は不可抗力を主張しており、真偽はいまだ謎である。ともかく彼女を中心に、爆発的に酒盛りが広がったのは、それだけ住民の間に鬱屈したストレスが溜まっていた証左ではなかろうか。
 そしてこの宴会には、様々なハウンドが関与した模様で、組織的関与の疑いがある。オスカル・ローズ(da2033)は尻ごみする住人の引きずりこみに邁進し、カモミール・セリーザ(da0676)とローザ・アリンガム(da2138)とフラール(da0547)は高揚する音楽を奏でていた。
 なかには暴走気味なハウンドもいて、カモン・セリーザ(da2154)は接待じみた接触行為で女性らをたぶらかすなどやりたい放題。ベル・キシニア(da1364)は威圧的な目でケンカ相手を物色し皆を震え上がらせていたが、どういうわけかこれらによって場がさらに盛り上がったり、騒動を未然に防げたようでもある。計算の上なのか結果オーライなのかは不明だ。
 しかし、ローデル・ワーズワース(dz0050)氏の進呈した最高級ワインを、一息で飲み干してしまったシーザー・ハスキーヌ(da0929)に対しては、ブーイングとともに多くの盃がぶつけられていた。筆者も飲み損ねた一人であり、悔しくてエビの揚げ物を投げつけたことを付記しておく。

[あわや大惨事! 命懸けの隠し芸大会(観察2日目)]
 昨日より発生した宴会は、小休止等の波こそあったものの、途切れずに長時間継続しており。
 この日はとりわけ、ハウンドの技術紹介なのか隠し芸大会なのか微妙な催しが耳目を集めていた。
 ナイン・ルーラ(da1856)なる女性ハウンドは、水でできた刀を振るって、酸っぱいリンゴを真っ二つ。
 アンカ・ダエジフ(da1743)なるダークエルフは、それに合わせて水を自在を躍らせ大喝采を浴びていた。この時のアンカの満面の笑みたるや‥‥
 水芸といえばグドラ(da1923)はキティドラゴンらしく口から水のブレスを放出。
 しかしなんといっても珍奇だったのは、アステ・カイザー(da0211)とエクス・カイザー(da1679)であろう。
 エクスの頭上に乗せたリンゴを、アステの弓矢が見事射貫く――という触れ込みだったものの、矢は的を外れて、なんとエクスのひたいを直撃。死んだ、と誰もが息を呑んだが、エクスは血をブシューとほとばしらせながらも、涼しい顔で耐えたのである。あるいはあれは、矢に耐えてみせる大道芸だったのかもしれないが、筆者は疑っている。あとで物陰で平謝りするアステの姿を目撃したからだ。
 さてこの日なにより感動したのは、アンドレ・カンドレ(da2051)なる黒い偉丈夫の武勇伝である。それはもう、聞く者に不思議な高揚と感銘を与えずにはいられないものであった――いや、演説が素晴らしかったわけではない。その場の雰囲気、酒の回り具合、その他もろもろが一種の錬金反応のようにして集団的幻覚のようなものを引き起こしたのではないか、と筆者は睨んでいる。

[子供には悪夢!? 熊の恐怖の顛末(観察3日目)]
 ぐだぐだと続いていた宴会も、さすがに3日目の朝にはほぼ終結。
 あちこちに潰れた酔っ払いが溢れ、それを介抱するのもまた、ハウンドたちであった。いや、潰れたハウンドも少なからずいたが、それは言わずもがななので割愛する。
 なかには川に流されている水死まっしぐらの酔っ払いもいたが、グドラやシーザーが拾い上げて命に別状はなかったという。
 さてこの日の珍奇な事件といえば、やはりクマー事件であろう。
 フラールが巡回中、泣いている子を発見するも、泣かせているのはハウンド、いや、より正確に言えば、アンカの連れた熊であった。この事態に対し、シャーロット・ショルメ(da2142)は「子供を喜ばせようとクマーに芸をさせたら、逆に怖がらせちゃったのね!」と、一点の曇りもない名推理を披露。「子供を泣かせるような奴とは勝負だ」と、熊に挑むベルには、トウカ・ダエジフ(da1841)が「もっと歯ごたえのあるやつ探しておくから‥‥」と羽交い絞めするなどし、さらなるカオスは回避――などとしている間に、ちゃんとグランド(da1960)が、この子を親元に送り届けたのであった。
 しかしこの一件を機に、子供らへのアピールも重要と再認識したハウンドらは、それを今後の課題とした様子。さっそくパメラ・ミストラル(da2002)が、立派なハロウィン(カボチャ)料理を子供らに振う舞うのであった。

 ――いかがであろうか。かようにハウンドというものは、一面的に計りかねる部分が多すぎ、筆者としても、ネタには恵まれるもののその評価は難航を極める次第である。
 ただ最新の情報によると、ギルド自体は今回のこの動きを自画自賛しているらしく、「想定以上の成功」と自己評価しているそうだ。たしかに、住人らの不安がかなり取り除かれたことは、筆者にも肌で感じられるものではある。
 とあるギルド情報筋によると、「これで脅威の接近を先延ばしできたはずだ」とのことであるが、それを信じるか信じないかは、あなた次第となる。最後に、あえて筆者の個人的主観を載せるならば‥‥ハウンドという存在と肌で触れ合うようにして接してみると、彼らの腕を、口を、信じて構えていていいのではないか、街を守ってくれるのではないか、とも思えてしまうのである。
21/10/27